2014.10.20(月)
復興の象徴として世界に誇る地域の宝として
長岡市•小千谷市が「錦鯉」を市の魚に制定!
両市ともに10月23日に制定に

 中越大震災から10年目を迎え、錦鯉発祥の地である長岡市と小千谷市は「錦鯉」を「市の魚」として制定する。制定の趣旨は中越大震災で甚大な被害を受けた両市が錦鯉を「復興の象徴」として共有、錦鯉を「世界に誇る地域の宝」として国内外へ発信としている。これは他に例のない市域を超えた取り組みであり、全国で錦鯉を市の魚とする自治体はない。

錦鯉は長岡市・小千谷市が発祥.jpg

 制定の経緯は約二百年の歴史を持つ錦鯉の養殖が長岡市と小千谷市にまたがる、かつての「二十村郷」を発祥の地とし現在も重要な産業として発展している。このたび小千谷市錦鯉漁業協同組合、東山地区振興協議会、長岡市錦鯉養殖組合及び山古志住民会議の4団体から「錦鯉を市の魚にすることの要望書」の提出を受け、改めて関係者の更なる復興への思いを強く受け止めて取り組むものだ。
 制定日及び制定の手続きは平成26年10月23日(木)に告示により制定する(両市とも同一日)。参考までに今後の主な錦鯉イベントは、10月26日(日)第61回長岡市錦鯉品評会(山古志支所)〈制定記念の特別賞を設置〉第48回JA越後おぢや錦鯉品評会(JA越後おぢや小千谷車輌農機センター)、11月1日(土)・2日(日)第54回新潟県錦鯉品評会(小千谷市総合体育館)。
 二十村郷とは中越大震災で大きな被害を受けた長岡市山古志地域、川口地域北部、太田地区、そして小千谷市東山地区で、かつて「二十村郷」と呼ばれた1つの地域である。この地域では錦鯉や牛の角突き(国指定重要無形民俗文化財)など独自の文化が育まれている。二十村郷は錦鯉の発祥地として世界に広く知れ渡っており、養殖池数、事業者数ともに全国トップの規模を誇っている。
 錦鯉の主な輸出先は世界28カ国に出荷。錦鯉は国内はもとより、世界へ輸出され、錦鯉を通じた交流が生まれるなど、日本と世界の人々との友好親善の役割も果たしている。主な国は北米(アメリカ合衆国、カナダ)、アジア(マレーシア、シンガポール共和国等)、ヨーロッパ(イギリス、ドイツ連邦共和国、オランダ王国、ベルギー王国等)、アフリカ(南アフリカ共和国等)である。昨年度の日本の水産品輸出額(観賞魚)は約30億円。その大半が新潟県産(農林水産省)、業界関係者によれば、生産高の約7~8割が輸出されている。
 この件に関するお問い合わせ先は長岡市政策企画課まで(電話0258-39-2204 FAX0258-39-2272)。