2015.09.04(金)
大町市の旅館で食中毒発生
病因はカンピロバクター!
患者は全員快方に向かう

 4日、大町保健所は大町市内の旅館「やまた旅館」を食中毒の原因施設と断定し、この施設の調理部門に対し9月4日から9月6日まで、3日間の営業停止を命じた。患者は8月15日から8月21日 にかけてこの旅館に宿泊した1グループ46名中の23名(愛知県、岐阜県、静岡県)で、関係自治体が行った検査により、患者便からカンピロバクターが検出された。なお、患者は全員快方に向かっている。
 この食中毒は8月26日、静岡市から「長野県内の旅館に宿泊した49名中の12名が下痢・嘔吐・発熱等の食中毒様症状を呈し、1名が医療機関を受診した」旨の連絡があった。
 大町保健所による調査によると、患者は8月15日から8月21日にかけてこの旅館に宿泊した1グループ46名中の23名で、8月19日12時30分頃から発熱、下痢、腹痛などの症状を呈していた。
 患者はこの施設で提供された食事を共通して喫食していた。関係自治体が行った検査により、患者便からカンピロバクターが検出された。患者の症状はカンピロバクターによる食中毒の症状と一致していた。患者を診察した医師から食中毒の届出があった。以上のことから大町保健所はこの施設で提供された食事を原因とする食中毒(カンピロバクター•ジェジュニ)と断定した。
 参考までに患者へ提供された主なメニューは、グラタン、ヒレカツ、キャベツ、ポテトサラダ、ご飯、味噌汁、 卵のホイル焼き、春巻、レタス、きゅうり、昆布の佃煮等であった。
 長野県内(長野市含む)における食中毒発生状況(本件含む)は、平成27年度(うち長野市)3件(0件)
69名(0名)、平成26年度(うち長野市)23件(3件)1,441名(30名)となっている。

~~カンピロバクターによる食中毒~~
[特 徴]
 カンピロバクターは、ニワトリ、ウシ、ブタなどの腸管内に存在している。これらの家きん、家畜を食肉として解体する際に、処理された食肉の表面を汚染すると考えられている。中でも鶏肉は高率にこの菌に汚染されている。
 熱や乾燥に弱く、常温の空気中でも徐々に死滅するが、他の食中毒菌に比べて少量でも食中毒を起こすという特徴がある。食肉を生や加熱不足で食べることにより発生することが多く、特に注意が必要な食中毒原因菌だ。 また、野生動物などに汚染された沢水や井戸水などにおける消毒の不備による水系感染がある。
[症 状]
 潜伏期間は、1〜7日(平均2〜3日)と長く、下痢、腹痛、発熱、頭痛、吐き気などの症状が現れる。また、カンピロバクターに感染した数週間後に手足の麻痺や顔面神経麻痺、呼吸困難などを起こす「ギラン•バレー症候群」を発症する場合があることが指摘されている。特に幼児や高齢者など体の抵抗力が弱い方は、重篤な症状となることがあるので注意が必要だ。
[予防方法]
 鶏肉などを調理する際は、十分に加熱調理し、生では食べない。また、生肉を扱った手やまな板、包丁などはカンピロバクターが付いている可能性があり、きちんと洗浄•消毒しないと他の食品を汚染してしまうことがある。これらの生肉を扱った調理器具等は必ず洗剤でよく洗ってから、熱湯や塩素系の漂白剤などで消毒する。
 焼肉などをするときは、生焼けに注意するとともに、生肉用の取り箸と食べるための箸を使い分ける。沢水や井戸水を使用している施設では、衛生管理を徹底し塩素消毒が実施されていることを確認する。

この件に関するお問い合わせ先は大町保健所 食品•生活衛生課 (次長)井川清海 (課長)小野充志 (担当)竹谷祐彰まで(電話0261-23-6528<直通> 0261-22-5111<内線2351> FAX0261-23-2266)。

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