2016.11.08(火)

県内の「初滝之湯堰•大河原堰」と「拾ヶ堰」
『世界かんがい施設遺産』に登録される!
今回の登録施設数は5ヶ国25施設、内日本14施設

 国際かんがい排水委員会(ICID)は、11月8日にタイ王国チェンマイで開催された第67回国際執行理事会において、県内の「滝之湯堰•大河原堰」と「拾ヶ堰」 を『世界かんがい施設遺産』として登録することを決定しました。
【滝之湯堰・大河原堰】(茅野市)
 坂本養川(さかもとようせん)が計画した「繰越堰(くりこしせぎ)」という水利体系は、東西に流れる複数の河川を用水路で結び、比較的水量の多い北部の河川の余水を順々に南部の水不足地帯へ送ることにより、その沿線の農地をかんがいするもので、当時では画期的な構想であった。
【滝之湯堰】開削年:1785年、総延長:13.5km、かんがい面積:456ha、施設管理者:茅野市滝之湯堰土地改良区
 
 
【大河原堰】開削年:1792年、総延長:14.4km、かんがい面積:315ha、施設管理者:茅野市大河原堰土地改良区
 
 
【拾ヶ堰(じっかせぎ)】(安曇野市)
開削年:1816年、総延長:約15km、かんがい面積:958ha、施設管理者:長野県拾ヶ堰土地改良区
 用水不足から困窮していた地域の農民が自ら発案し、入念な準備のもと、当時の最高技術をもって平均勾配3千分の1という緩勾配の水路を、農民たちが資金や労働力を出し合い、わずか3ヶ月という驚異的な短期間をもって完成させた。 


 世界かんがい施設遺産とはかんがいの歴史•発展を明らかにし、理解醸成を図るとともにかんがい施設の適切な保全に資することを目的として建設から100年以上経過し、かんがい農業の発展に貢献したもの、卓越した技術により建設されたもの等、歴史的•技術的•社会的価値のあるかんがい施設を認定•登録するために国際かんがい排水委員会(ICID, International Commission on Irrigation and Drainage, 本部:インドニューデリー)が平成26年度に創設した制度である。
 今回の登録施設数は5ヶ国25施設、うち日本が14施設ちなっている。
※ 制度及び登録施設の詳細は次のホームページ→農林水産省  http://www.maff.go.jp/j/nousin/kaigai/ICID/index.html
 
 この件のお問い合わせは県農政部農地整備課計画調査係 (課長)田中庫夫 (係長)平林孝保 (担当)勝山泰広まで(電話026-235-7237<直通> 026-232-0111<代表>内線3144 FAX026-233-4069)。
nochi@pref.nagano.lg.jp