2017.11.11(日)

茅野市内の旅館で

除菌洗浄剤の混入による

食中毒が発生

   本日諏訪保健所は、茅野市内の旅館を食中毒の原因施設と断定し、この施設の調理部門に対し、11月11日から11月12日まで、2日間の営業停止を命じた。患者は11月9日にこの施設が提供した食事を喫食した1グループ10名中の3名で、夕食に提供された除菌洗浄剤が混入したお茶漬けを 喫食していた。なお、患者は全員快方に向かっている。患者所在地埼玉県
   この食中毒は11月9日、諏訪広域連合消防本部から諏訪保健所に「茅野市内の旅館で食後具合の悪くなった数人を救急搬送する。食品には洗剤が混入していた可能性があるとの報告がある」旨の連絡があった。
   諏訪保健所による調査結果によると、患者は11月9日に当該施設が提供した食事を喫食した1グループ10名中の3名(患者所在地埼玉県)で、夕食に提供されたお茶漬けを食べた直後に、口腔内に違和感を覚え、その後のどの痛みや舌のしびれ等の症状を呈していた。
   この施設において、除菌洗浄剤を鍋に入れ汚れを落とした溶液を、だし汁と誤って焼きおにぎりにかけ、お茶漬けとして提供した事実を諏訪保健所が確認した。患者の症状及び喫食から発症までの時間は、除菌洗浄剤による食中毒の症状及び潜伏時間と一致していたこと、患者を診察した医師から食中毒の届出があったことから、諏訪保健所は、この施設が提供した除菌洗浄剤が混入したお茶漬けを原因とする食中毒と断定した。
   参考までに患者らへ提供されたメニューは、お茶漬け、お刺身の盛り合わせ、鶏肉の水炊き、高野豆腐と野菜の煮物、蟹と蛸の酢の物、天ぷら盛り合わせ、ワイン等であった。長野県内(長野市含む)における食中毒発生状況(本件含む)は、平成30年度(内長野市)10件(3件)94名(5名)、平成 29年度(内長野市)16件(6件)419名(184名)となっている。
 
                                           ~~ 菌洗浄剤による食中毒~~
[特徴]
   除菌洗浄剤は食器の洗浄に広く使用されており、水酸化カリウムや次亜塩素酸ナトリウムを含むものがある。水酸化カリウムや次亜塩素酸ナトリウムは食品添加物として認可されている物質で、高濃度の水溶液を摂取すると、嘔吐やのどの痛みなどを引き起こす。
[症状]
   経口摂取により吐き気、嘔吐、のどの痛み、口腔内、食道粘膜の炎症などの症状が見られる。
[予防方法]
   洗浄剤や消毒薬を小分けする場合は、容器に内容物を明記し、食品用の容器を使用することは避けましょう。洗浄剤や消毒薬は食品とは別の場所に保管しましょう。洗浄剤や消毒薬を誤って飲用等をしないように、洗浄•消毒中であることが分かるように明示しましょう。
 
   この件のお問い合わせは諏訪保健所 食品•生活衛生課 食品衛生係 (次長)熊谷健吉 (課長)佐々木 強 (担当)吉中友子まで(電話0266-57-2929<直通>  0266-53-6000<内線2250>  FAX0266-57-2953  E-mail suwaho-shokusei@pref.nagano.lg.jp)。