2017.12.11(火)

AIによる飲食店向けリアルタイム売上

予測の実証実験を開始中!サイゼリヤの

店舗オペレーション効率化をめざす

   (株)サイゼリヤ(以下、サイゼリヤ)と(株)NTTドコモ(以下、ドコモ)は、サイゼリヤの店舗オペレーションの効率化をめざす実証実験を2018年11月30日から2019年3月31日まで実施している。
   実証実験では、ドコモのモバイル空間統計®※1のリアルタイム版である「近未来人数予測®※2」(以下、人口統計データ)とサイゼリヤが保有するサイゼリヤ店舗ごとの売上実績データなどをもとに、ドコモがこれまでに社内外のサービス高度化や課題解決で培ったAIに関する経験•ノウハウを 用いて開発した売上金額を予測する「リアルタイム売上予測技術※3」を活用している。
   リアルタイム売上予測技術は、各店舗周辺の人口統計データや気象データなどと売上げとの関係性をAIで分析し、現在から1~数時間後、翌日、および数週間後の店舗ごとの売上金額の予測をそれぞれ行い、1時間ごとの売上金額として予測結果を出力する。特に1~数時間後の直近売上予測においては、直前の店舗周辺の人口統計データを活用するため、天候やイベント開催などによる突発的な需要変動についても的確に予測できることが特長だ。
   この実証実験では、予測結果をもとにした翌日や数週間後の店舗従業員のシフト管理への活用、1時間ごとの直近売上予測の店舗タブレットへの配信だけでなく、直近売上予測値が数週間前に予測された値より一定以上ずれた場合に店舗に配備したタブレットから通知音を鳴動させることで、来店するお客さまの急増を店舗従業員に通知して事前準備をうながし、お客さまの待ち時間や機会損失の低減、サービス品質の向上、従業員の負担軽減などの店舗オペレーションの改善をめざす。
   なお本実証実験に先立ち、サイゼリヤの都内6店舗の売上実績(以下、同売上実績)とサイゼリヤ従来手法による売上予測の誤差、および同売上実績とリアルタイム売上予測技術による売上予測の誤差を比較したところ、店舗周辺のイベントや天候などにより売上が平常時よりも伸びた時間帯の予測においてリアルタイム売上予測技術の方が、誤差が25%小さい結果となった。
   サイゼリヤでは、お客さまの満足度向上をめざし、お客さまに店内で快適にお食事いただくために、従業員がよりおもてなしに専念できる環境づくりに取り組んでいる。そのために日々の売上予測の精度向上に加え、店舗従業員の労働負荷軽減に向けたさまざまな取り組みを進めている。この実証実験においてリアルタイム売上予測技術の有効性を検証し、店舗オペレーションの改善により、お客さまに快適な空間を提供することをめざしていく。


   ドコモは中期戦略2020「beyond宣言」におけるソリューション協創を推進しており、本案件は、研究開発部門•法人部門にて組織横断的に混成チームを構成し、お客さまの課題解決を図る取組み「トップガンTM」にて創り出した。本実証実験において売上金額の予測精度の技術検証などを行い、「リアルタイム売上予測技術」を確立することで、さまざまな業種における店舗オペレーションの効率化につながるサービスの実用化をめざす。
※1モバイル空間統計は、ドコモの携帯電話ネットワークのしくみを使用して作成される人口の統計情報。集団の人数のみをあらわす人口統計情報であるため、お客様個人を特定することはできない。ドコモはお客様のプライバシーを厳重に保護するべく、モバイル空間統計を作成•提供する際に遵守する基本事項をまとめたガイドラインを公表している。モバイル空間統計ガイドライン(https://www.nttdocomo.co.jp/corporate/disclosure/mobile_spatial_statistics/guideline/index.html)
※2モバイル空間統計のリアルタイム版である「近未来人数予測」は、これまで雑踏警備対応における人出予測の技術検証、2018年10月から開始した横浜MaaS『AI運行バス®』実証実験などで活用している技術だ。
※3「リアルタイム売上予測技術」はNTTグループのAI「corevo®」を構成する技術。http://www.ntt.co.jp/corevo/  *「モバイル空間統計」「近未来人数予測」「トップガン」「AI運行バス」は(株)NTTドコモの商標または登録商標。*「corevo」は日本電信電話(株)の登録商標。*本実証実験紹介ページ:https://www.nttdocomo.co.jp/biz/special/topgun/story04.html
  
   この件に関するお問い合わせ先は(株)サイゼリヤ 総務部 広報担当まで(電話050-5537-4088)若しくは(株)NTTドコモ サービスイノベーション部第2サービス開発まで(電話03-5156-2289)。