2019.01.25(金)

<外食市場12月の動向>

FF堅調で売上は前年を上回る

FRやパブ・居酒屋は集客に苦戦

 

  
12月の全体概況は、振替休日により土日祝日数が1日多い曜日まわりのなか、各種キャンペーンや季節商品の訴求などが奏功したところが多かったFFに牽引され、全体の売上げは102.1%と28ヵ月連続して前年を上回った。一方FRやパブ•居酒屋などでは集客に苦戦するところが多く、特にパブ•居酒屋は忘年会需要が思ったほど振るわず売上げ99.4%と前年を下回った。
   業態別概況ではファーストフード業態の全体売上げは103.7%と前年を上回った。「洋風」は各社まちまちであったが季節商品やクリスマスのチキン販売の好調などで105.5%。「和風」は定食メニューの好調などで客単価上昇、売上げは102.7%となった。
   「麺類」は店舗数増で売上げ102.0%。「持ち帰り米飯•回転寿司」は「回転寿司」でちょい飲み企画や年末需要が好調だったところもあったが、店舗減で売上げは99.9%。「その他」は「アイスクリーム」がクリスマスセールの好調や暖冬傾向で伸び、売上げ104.1%となった。
   ファミリーレストラン業態の全体売上げは100.3%とわずかに前年を上回った。業種別では「洋風」は高付加価値メニューへの支持が一定程度続いているものの、一部では携帯アプリのクーポンによる値引きもあり客単価が低下、客数の減少もあって売上げは99.3%となった。
   「和風」は暖冬傾向で鍋など季節商品が振るわないところもあり売上げは98.9%。「中華」は引き続きキャンペーンや店舗数増で売上げは102.5%。「焼き肉」は年末需要などが堅調で、売上げは103.8%と、25ヵ月連続して売上げは前年を上回った。
   パブ•居酒屋業態の飲酒業態は近年の宴会の少人数化などもあり、忘年会需要が思ったほど伸びず、また金曜日が1日少ない曜日まわりで前年を下回る結果となった。「パブ•ビアホール」は宴会需要は弱かったものの、営業時間の繰上げやハッピーアワーの強化などで売上げ100.7%。「居酒屋」は売上げは99.0%となった。
   ディナーレストラン業態は平日の集客や忘年会需要に苦戦したところもあったが、既存店対策強化や、大型の新店効果などにより売上げは103.0%となった。喫茶業態は 商業施設立地の店が振るわないところや、朝食とランチ以外の時間帯の集客に苦戦したところがあり、売上げは99.1%となった。