2019.07.18(木)

「苦味の強いユウガオ」による

食中毒が大町市で発生する!

ククルビタシン類は初の事例

   大町保健所管内で「苦味の強いユウガオ」を食べたことによる食中毒が発生した。患者は自宅で栽培したユウガオの煮物を食べた1グループ4名中の3名で、食べる際に強い苦味を感じたとのことでした。なお、患者は全員快方に向かっている。
   この食中毒は7月17日午後0時30分頃、大町保健所に大町市内の医療機関から「自宅で栽培したユウガオを食べて嘔吐、下痢を呈したと思われる患者を診察した」旨の連絡があった。大町保健所による調査結果によると、患者(大町市在住)は7月16日に自宅で栽培したユウガオを収穫し、同日午後7時頃夕食にユウガオの煮物にして食べたところ、強い苦みを感じ、約30分後に喉の違和感、嘔吐、下痢などの症状を呈した。
   大町保健所が確認したところ、患者が喫食したのはユウガオの煮物であったこと、患者の症状はユウガオの苦味成分(ククルビタシン類)による症状と一致していたこと、患者を診察した医師から食中毒の届出があったことから、大町保健所は「苦味の強いユウガオ」を原因とする食中毒と断定した。
   長野県内(長野市含む)における食中毒発生状況(本件含む)は、令和元年度(うち長野市)4件(1件)207名(2名)、平成30年度(うち長野市)17件(6件)194名(51名)となっている。※過去に長野県内でククルビタシン類による食中毒事例はなかった。
                
                                  ==ククルビタシン類による食中毒==
[特徴]
○ククルビタシン類は観賞用のウリ科植物(ヒョウタンなど)に含まれる苦味成分である。
○ごくまれに食用のウリ科植物(ユウガオなど)に高濃度のククルビタシン類が含まれている場合が
ある。
○過去にヒョウタンの誤食や苦味の強いユウガオによる食中毒が県外で発生している。
[症状]
○食後数分~数時間で唇のしびれ、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢を起こす。
[予防方法]

  • 食べてみて強い苦味がある場合は、食べないでください(※ゴーヤ(ニガウリ)の苦味成分はククルビタシン類とは別の物質です)。                                                                                              

[参考]
〇厚生労働省のホームページ~自然毒のリスクプロファイル:高等植物:ユウガオ~
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000079844.html
〇長野県のホームページ~激しい苦みのあるウリ科植物にご注意ください~
https://www.pref.nagano.lg.jp/shokusei/kenko/shokuhin/shokuchudoku/yugao.html
 
   この件のお問い合わせは大町保健所 食品•生活衛生課 (次長)小根沢義行 (課長)黒岩浩一 (担当)山口哲弘まで(電話0261-23-6528<直通>  0261-22-5111<内線2351>  FAX0261-23-2266
E-mail omachiho-shokusei@pref.nagano.lg.jp)。