2019.08.26(月)

<外食市場7月の動向>

長梅雨と休日数減少により

FR不調、売上は前年を下回る


   7月の全体概況は梅雨明けが前年より大幅に遅れ、天候不順と低温が続いたことに加え、日曜日が1日少ない曜日周りの影響により、FRなどを中心に客足が落ち込んだ。引き続き季節メニューの投入やメニュー価格の改訂等で客単価は上昇傾向にあるものの、客数の減少により、全体の売上げは99.5%と35ヵ月ぶりに前年を下回った。
   業態別概況では、ファーストフード業態の全体売上げは101.4%と前年を上回った。「洋風」はお得なランチ商品や季節限定商品等が好調で客数•客単価ともにプラス、売上げは102.4%。「和風」は、長梅雨が客足に影響したが、付加価値のある季節メニューや定食メニューの好調で客単価が上昇、売上げ101.6%。「麺類」は出店増と客単価上昇で売上げ102.6%。「持ち帰り米飯・回転寿司」は、天候不順が持ち帰り米飯の客足に影響し、売上げ98.9%。「その他」は「アイスクリーム」が梅雨寒で販売が伸びず、売上げは96.7%となった
   ファミリーレストラン業態の全体売上げは95.6%と前年を下回った。「洋風」と「和風」は、一部で付加価値メニューへの支持が見られたものの、引き続き客数が振るわず、売上げは「洋風」93.7%、「和風」94.0%と、前年を大きく下回った。「中華」は店舗増などで売上げ100.5%。「焼き肉」も長引いた梅雨が客数に影響し、売上げは99.5%と32ヵ月ぶりに前年を下回った 。   
   パブ・居酒屋業態では飲酒業態も長梅雨による日照不足と低温により、本来なら繁忙期のビアガーデンを中心にマイナスの影響を受けた。店舗数減少の影響もあり、「パブ・ビアホール」は売上げ97.7%、「居酒屋」は同98.8%となった
   ディナーレストラン業態は長梅雨や休日数減などの影響はあったものの、一部の高価格帯店の好調や新店効果により、売上げは102.1%となった。喫茶業態は梅雨明け後に季節のドリンクメニューが好調に推移し、客単価が上昇、売上げは103.7%となった。