2022.12.02(土

日本産の『和羊』肉を世界に!国産羊肉を輸出産業化するプラット
フォーム整備のため「羊肉のプロ」と「循環型畜産のプロ」とが
タッグSHEEP FREAKSとGOOD GOOD MEATとの共同事業

   「SHEEP FREAKS」を運営する(株)SHEEP SUNRISE(本社東京都、関澤波留人代表)、(株)ザッツ•オールライト(本社東京都、磯野健二代表)と、「GOOD GOOD MEAT」を運営するGOODGOOD(株)(本社大阪府、支社北海道、野々宮秀樹/半田光正代表)とは、近年の世界的な羊肉人気による需要増大を受け、共同で日本産の高品質羊肉を輸出産業化するため、飼料生産、遺伝子管理、繁殖、育成、肥育、加工、マーケティングのすべてを1箇所でおこなうことが可能な国産羊肉生産の殿堂を北海道厚真町に構築する。

左:野々宮秀樹(GOODGOOD) 中央:関澤波留人(SHEEP SUNRISE) 右:梅田武志(ザッツ・オールライト)
これまでバラバラに点在した羊に関する国内のノウハウを1箇所に集約しプラットフォーム化
   国産肉用羊の飼養頭数19,992頭(令和3年農林水産省調査)は、国産肉用牛の飼養頭数約260万頭(同調査)と比べて非常に少なく、これまでは国内消費のみを前提としていた。また、生産者同士の連携やノウハウの共有が他の畜種に比べると、あまり活発ではなかった。加えて、生産、加工マーケティングにおけるノウハウが事業者ごとに点在している状況で、体系だった整理がなされていませんでした。そこで私たちは、それら羊肉産業に関するすべてのノウハウを集積、整理、改良し続ける実践場を構築し、日本産の羊肉業界を高度化し、それを輸出産業化して行く。
世界的な羊肉人気で爆増する羊肉需要
=世界で求められるユニバーサルな羊肉=
   世界では、脂質の融解温度、循環粗飼料に対応した生態や、飼養期間の短さなどを理由に、ヘルシーでエコな畜産物という認知が拡がっている羊肉。また、羊肉は牛肉や豚肉のような宗教的禁忌がなく、世界中で誰でも食べることができるため、その消費量は増加の一途を辿っている。
=世界的な食肉需要の高まりと環境への配慮=
   日本ではピークアウトを過ぎ人口減少しているが、世界では現在人口増大に直面している(表A参照)。特にアジアやアフリカなど、経済的な理由でこれまで積極的な肉食をしてこなかった地域が、経済発展に伴い積極的な肉食を開始している(表B参照)。 
   一方で地球のバイオキャパシティは不足してきている中、先進国を中心に環境に配慮する肉食文化が浸透してきており、お肉を食べないというヴィーガン文化の拡がりと同時に、お肉を食べるという選択をしている消費者からは循環型畜産による産肉が注目されている。
(表A)

出典:国連人口基金駐日事務所ホームページ 

(表B)

国連の資料を元に作成
=世界の羊肉需要は10年で約150%増加=
   例えば、羊肉輸出大国であるオーストラリアの羊肉の輸出量は2012年から2022年の10年間で約1.45倍に増加しており、国際的な羊肉の需要拡大が起きているといえる。特に同10年間で、対米国輸出量は2.09倍。対韓国輸出量は6.36倍。対中国輸出量は約2.38倍。対マレーシア輸出量は2.88倍に増加している(表C参照)。
(表C)

出典:Meat & Livestock Australia(オーストラリアの羊肉輸出統計)
循環型畜産のプロと、羊肉のプロとがタッグを組んで、羊肉業界全体を巻き込む
   循環型畜産や管理放牧のノウハウを有し、国際市場で求められるエシカル畜産を国内で実践するGOODGOOD(株)が管理する北海道新千歳空港近くの牧場(GOODGOOD Secret Maison&Farm:約300ヘクタール:約99万坪)を拠点とする。そこに、国内で羊肉を数多く取り扱い羊肉分野のマーケティングに長け、国内羊肉産業を牽引するSHEEP FREAKSのノウハウとネットワークとを合わせることで、海外輸出向け国産羊産業のプラットフォーム構築を実現する。
   国内の羊生産者をはじめ、羊産業大国のオーストラリア、ニュージーランド、内モンゴル自治区やイタリアなどの協力を得て、遺伝子の管理や、繁殖、飼料生産、IoT放牧管理、肥育、食肉加工、マーケティングなど、ノウハウを一貫して体系化する。
<SHEEP FREAKS>
   おしゃべり担当:関澤波留人(羊SUNRISEオーナー)、お料理担当:福田浩二(プルマン東京 エグゼクティブシェフ)、プロデューサー:梅田武志((株)ザッツ•オールライト)の3人で羊普及ユニット「SHEEP FREAKS」を2021年に結成。羊業界全体の活性化を大命題に、国内外への羊視察、全国の羊好きな料理人を巻き込み、羊肉の消費を促す商品やサービスの開発、イベントへの出店、飲食店のプロデュース等を行い、様々な立場の垣根を超え全国で羊普及活動を続けている
https://sheepsunrise.jp/sheepfreaks/
<GOODGOOD株式会社>
   2018年に創業し、熊本阿蘇と北海道の自社牧場による生産、関西での加工/直営の精肉店やレストラン、BtoB販売、自社ECによるBtoCなど、牧草和牛(グラスフェッド和牛)を中心に、ヘルシーでエシカルなお肉を一貫して世の中に提供している次世代型畜産ベンチャー。複数の国内有名事業会社や金融機関などの資本参加を受け、畜産に関わる問題を解決しながら世界基準のお肉の生産を行い、代替肉の代替を目指すことで従来型のお肉の世界をアップデートし続けている。
http://goodgood.jp/
今後の展開
   現在は北海道の新千歳空港近くの自社牧場(GOODGOODSecretMaison&Farm)内で3品種50頭程度の試験飼養中だ。今後、北海道と阿蘇の自社牧場おおよそ約500ヘクタール(約150万坪)の牧草資源を基盤として、海外からの生体導入と、家畜改良センターの優良遺伝子を活用し、2025年を目処に2000頭程度に増頭する。
   加えて、生産販売一貫体制の強みを活かし、今後多品種の交配を試験し、国際的な羊肉の味覚ニーズをいち早く反映させた羊の生産を目指す。また、牧草飼料多給飼育に加え、放牧管理や畜舎内での発情検知など畜産DX化を進め、生産の高効率化、省力化を追求する。それらをノウハウを体系化し、遺伝子提供や研修の受入等、外部の事業者に積極的に情報提供し、国内の羊畜産を輸出産業化するプラットフォームを構築する。

担当者コメント>
SHEEP FREAKS 関澤波留人コメント

(株)SHEEP SUNRISE代表取締役
SHEEP FREAKSおしゃべり担当
   羊SUNRISEの立ち上げから7年。多くの方々へ羊の魅力や美味しさを伝えてきたと自負しています。日本に羊が定着して約100年。私がこうして羊道を歩めたのも、日々羊と向き合い、その文化や歴史を紡ぎ続けてくれた羊飼いの方々がいたからこそ。そして、近年では「羊肉ブーム再来」とメディアでも取り上げられるほど羊は市民権を得てきました。
   徐々に羊が普及していく中、これから大切なのが次の100年へ向けて持続可能な羊産業を構築することだと考えています。現在国内では19,992頭の羊が飼養されており、飼養戸数も947戸となりました。7年前では想像できないほどに、羊も羊飼いも増えましたがこの数字を紐解けば1戸あたりの平均飼養頭数は21.1頭。羊肉の需要が高まる一方で、多くの羊飼いが放牧による寄生虫リスクや種畜問題を抱え、容易に飼養頭数を増やせない現状があり、また新規就農希望者にとっても国内での羊調達が難しくなっています。
   どのように日本で持続可能な羊産業を構築するか。国内外の様々な羊飼いを訪問し学ばせていただいた私たちが出した結論は、“数千頭規模での放牧”でした。ただ、行政やJAによるサポートが希薄な羊産業で、どうやって根本的な問題解決をするのか?
   そんな壁にぶつかった時に出会ったのがGOODGOODMEAT。彼らが取り組む『放牧』『牧草』『健康』をテーマにした畜産は、日本国内で羊を多頭飼いするヒントに繋がり、それを実現する為のパッションをお互いが持ち合わせていたことで、GOODGOODMEATとSHEEPFREAKSの共同事業へと発展しました。日本の羊飼いの方々が紡いできた100年の羊史。これを大切に引継ぎ次の100年へ向けて私たちがGOODGOODな羊産業を構築していきます。何卒、よろシープお願いいたします。
GOODGOODMEAT 野々宮秀樹コメント

GOODGOOD(株)代表取締役
GOODGOOD Secret Maison & Farm オーナー
   自分が「お肉が好きで好きでたまらなくて」スタートさせた「GOOD GOOD MEAT」。畜産と食肉のことを知れば知るほどに感謝と尊敬がうまれ、自分が「お肉を食べる意味」を毎日のように考えています。自分がお肉を食べる生き方を続けるのなら、やはり家畜を含めた自然ともっと向き合いたい。ついつい忘れてしまうけど、お肉は自然生態系循環の一部なのです。そのために自然を学び、環境問題、食糧問題、家畜福祉。畜産の「けしからん」とガッツリ向き合いながらお肉の世界をもっと洗練させていくんだ。そんなGOOD GOOD MEATの取り組みを進めるなか、SHEEP FREAKSという情熱の塊に出会いました。
   そもそも牛や羊などの反芻動物は、草をタンパク質に変えてくれる自然生態系のエンジン。中でも羊はその活躍の範囲が広く食肉と自然を考えるうえで欠くことの出来ない存在です。そんな羊の力を借りて、より高度なエコシステムを構築したい。SHEEP FREAKSと出会いそう考えるようになりました。
   そして今、羊の生態系循環に果たす役割りに気付いた世界の人々はこれまで以上に羊肉を求めはじめています。日本ではとても丁寧で自然のなかに神々を感じる精神性をもっています。日本の畜産は世界の羊業界でもっと果たせる役割りがあるのでは?そんなテーマでSHEEP FREAKSと力を合わせることになりました。
地球の生き物は土から生まれて土に還る。
お肉を食べることによって、循環のなかに入っていく。
僕はSuper Meat Lover
-感謝と尊敬
 
拠点について
   今回のプラットフォームの拠点は、GOODGOOD(株)が2020年より北海道厚真町の協力を得て開発を続ける、循環型放牧牧場の敷地場(GOODGOOD Secret Maison&Farm:約300ヘクタール:約99万坪)と、自社の加工施設と交流施設を活用する。新千歳空港から約30分、札幌市から1時間30分の場所に立地し消費地からのアクセスが容易だ。

GOODGOODSecretMaison&Farmへのアクセス

-GOOD GOOD Secret Maison&Farm 敷地内の風景 

GOOD GOOD Secret Maison&Farm内の交流施設 

GOOD GOOD Secret Maison&Farm内の加工施設 

GOOD GOOD Secret Maison&Farm内の放牧牧草地 

GOOD GOOD Secret Maison&Farm内の放牧牧草地

試験飼育中の自家繁殖羊たち(仔羊)
会社概要
社名:株式会社SHEEP SUNRISE
本社所在地:〒106-0045 東京都港区麻布十番2-19-10 PIA麻布十番Ⅱ 3F
代表取締役:関澤波留人
HP:https://sheepsunrise.jp/
 
社名 :株式会社ザッツ・オールライト
本社所在地:〒107-0062 東京都港区南青山1-15-39 4F
代表取締役:磯野健二
HP:https://thatsallright.jp/
 
社名:GOODGOOD株式会社
本社所在地:〒532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原1-1-1-3F
代表取締役:野々宮秀樹/半田光正
事業内容: 循環型畜産食肉業
HP:http://goodgood.jp/