2024.04.25(木)

<外食市場3月の動向>
土日の数が多い曜日まわりと歓送
迎会需要の増加等で売上堅調(JF)


   一般社団法人日本フードサービス協会(東京都港区、近藤正樹会長)は協会会員社を対象とした外食産業市場動向調査2024年3月度の集計結果をまとめた。「外食産業市場動向調査」は新規店も含めた「全店データ」を業界全体及び業態別に集計し、従来の前年同月比に加えて2019年同月比も算出し掲載している。
   今年3月の全体概況は前年より土日の数が2日多い曜日まわりとコロナ禍の無い歓送迎会シーズンとなったことで客足堅調、外食全体の売上げは前年比111.2%、19年比113.5%となった。また、円安傾向の継続や北陸新幹線延伸開業などもあり、インバウンドを中心に観光需要が好調であった。
   業態別概況のファーストフード業態(FF)は引き続き好調で、売上げ110.7%、19年比売上げは127.2%となった。「洋風」は割引率の高いキャンペーンと新商品の好調、リーズナブルな新ブランド展開などで売上げ110.4%。「和風」はCM効果などにより売上げ116.1%。「麺類」はテレビ露出の効果に加えて、前年より低い平均気温の中で温かいメニューが好調、売上げは113.9%となった。
   「持ち帰り米飯/回転寿司」は、桜の開花が先送りとなり持ち帰り需要が伸び悩んだところもあったが、回転寿司は比較的堅調で、売上げは102.9%となった。「その他」は「カレー」のテイクアウトの価格改定で客単価が上昇、売上げは111.1%となった。
   ファミリーレストラン業態(FR)は全体売上げ113.0%、19年比では売上げ104.1%となった。「洋風」は前年より土日の多い曜日まわりで集客堅調、テレビへの露出効果もあり、売上げは113.6%。「和風」は寒い日の鍋料理が好調で売上げ112.5%。「中華」は各種春のキャンペーンが好評で売上げ111.3%。「焼き肉」は団体客、食べ放題客、訪日外客など集客好調で、売上げ113.6%となった。
   パブ•居酒屋業態では5年ぶりにコロナ禍の無い歓送迎会シーズンとなり、宴会も一部で数十人規模のものがみられるほど回復し、週末の好調にも支えられ、売上げ106.2%、19年比69.8%となった。ディナーレストラン業態は引き続き訪日外国人の利用増加と客単価上昇により、売上げ111.6%、19年比99.7%となった。喫茶業態は観光地を中心にインバウンド需要が堅調、百貨店や観光地、地下街、路面店も堅調で、売上げは110.0%となった。

   この件のお問い合わせはJF事務局 松崎、亀島、石井まで(電話03-5403-1060)。