大賞は、キリンビバレッジ株式会社
「ベストFAN賞」にテリー伊藤さん

国産農産物の消費拡大の取り組み「フード・アクション・ニッポン(FAN)」では、私たちや未来の子どもたちが国産の食品を安心しておいしく食べていける社会の実現をめざし、食料自給率向上に寄与する事業者・団体などの取り組みを広く募集し、優れた取り組みを表彰する「フード・アクション・ニッポン アワード」を開催しています。 開催5回目となる2013年度は、12月3日(火)に大手町サンケイプラザにて「フード・アクション・ニッポン アワード2013 表彰式」を、有楽町駅前広場および東京交通会館イベントスペースにて「フード・アクション・ニッポン アワード2013 見本市」を開催した。
「表彰式」では、審査結果の発表、表彰、受賞者の活動紹介を行った。今年度は、全国の事業者・団体等から819件もの応募があり、審査委員会による厳正なる審査を経て大賞1件、部門(商品部門/流通部門/販売促進・消費促進部門/研究開発・新技術部門)最優秀賞4件ほか、東日本大震災被災地の食と農の復興に寄与する取り組みを表彰する「食べて応援しよう!賞」、「審査委員特別賞」、そして日本食の世界文化遺産認定への期待などが話題になっている中、本年度から食文化を活用して地域活性化に寄与する取り組みを表彰する「食文化賞」を新設して、発表、表彰した。

フードアクション-4.jpeg辻口審査委員と大賞のキリンビバレッジ株式会社様

「フード・アクション・ニッポン アワード2013」の大賞に選ばれたのは、「キリンビバレッジ(株)」の「日本古来の素材を使って、新たな飲料文化を発信 国産米100%使用の『キリン にっぽん米茶』」。受賞したキリンビバレッジ(株)のマーケティング本部長の谷義章さんは「栄光の極みです。(登壇している)私たちは開発者なのですが、今年1つ商品を生み出せ、そしてこのような賞をいただけたのは、開発者冥利に尽きます。引き続き頑張って、世の中のためになる商品を開発していきたいです」と、受賞の喜びを語った。 総評として赤池学審査委員長より、「上位賞を受賞された皆さん、おめでとうございます。大賞のキリンビバレッジ(株)さんは、CSV本部を日本で初めて設置された会社ですが、まさにそれに恥じない素晴らしい製品をお作りになりました。その他、各最優秀賞を受賞された皆さんも含め、日本のCSVとしての模範的な事例だと思います。もちろん、こうした大手企業の取り組みだけでなく、地域の中小事業者の取り組みにも輝かしい感受性がたくさんありました。今回、800を超える応募から、日本の食材を愛するチャーミングな審査員とともに、55の事業者を選ばせていただきました。フードアクションの大きなパワーを広げていくことを祈念いたします」とコメントしていた。

フードアクション-3.jpeg皆川農林水産事務次官のご挨拶

 また、本年度より新設された、これまでのFANの活動や食料自給率向上に貢献した著名人を表彰する「ベストFAN賞」は、テリー伊藤さんが受賞。フード・アクション・ニッポン 応援団としても活動されているテリーさんは、「私は米粉のパンが大好きで、初めて食べた時に『こんなに美味しいものがあるのか!』と思いました。それ以降、外国の友人が来るたびに、米粉のパンを食べてもらっています。みんなびっくりして、美味しいと言って帰っていきますよ!」と、普段からの活動を話した。また、受賞者の皆さんと全国の皆さんに対し、「日本の食料自給率はまだまだ低いです。最低でも60%にしましょう!日本の食べ物は美味しいし、味わいもあるし、そして健康的・衛生的です。本当に世界に誇れると思います。私もバックアップしますので、皆さん頑張っていきましょう!」と激励をしていた。
表彰式に立ち会った皆川芳嗣農林水産事務次官は、「テリーさんもおっしゃっていましたが、日本の食料自給率はまだまだ低いです。継続的な取り組みが不可欠ですので、本日受賞された企業•団体の継続的な取り組みに期待しております」と挨拶していた。

フードアクション-2.jpeg小泉実行委員長とテリー伊藤さん

また、「受賞者 見本市」では、受賞事業者・団体が消費者向けに各取り組みの展示・試食などを行っていた。

各受賞者のコメントを紹介する。「商品部門 最優秀賞」の(株)大地を守る会 〈環境を守って作る、甘みのある「日本の原風景・里山の棚田米」〉は、「このような名誉ある賞をいただき、嬉しいです。日本が永々と培ってきた稲作・水田・棚田は、日本人の心の豊かさ(の象徴)だと思っています。私たちはこれを守りたいと思い、棚田米を消費者の皆様に届けてまいりました。その思いが高く評価されたのだと思っております。ありがとうございました」。
「販売促進・消費促進部門 最優秀賞」の(株)モスフードサービス〈店舗スタッフが地元で収穫!産直、採れたて野菜のハンバーガー〉は、「3100件の契約農家さんの野菜をもっと使って、美味しいハンバーガーを作れたら、という店員さん・スタッフさんの思いから、このハンバーガーが出来ました。日本には新鮮な素晴らしい野菜・食材があります。そのような日本の野菜・食材を使いながら、日本の素晴らしい食を守っていきたいと考えております。前回のFANアワードでも受賞しましたので、次回も受賞できることを目標に頑張っていきたいです」。
「流通部門 最優秀賞」の(株)ローソン〈独自生産拠点から新鮮野菜を店舗へ届けるとともに、国産食材を活用した弁当やスイーツを開発、PR〉は、「ローソンは、全国に10拠点あるローソンファームから店頭に新鮮な野菜を送り、販売したりおでんに使ったりしています。また、全国8支社で、『地産地消』『地産外消』ということで、美味しい食材を探し、商品開発をしております。その成果を評価いただいたのだと思っております。今まで以上に、日本の食材に注目し、いい商品を開発してお客様に届けていきたいと思います」。
「研究開発・新技術部門 最優秀賞」の(株)伊藤園〈茶葉の栽培・管理技術、飲料製造技術、健康機能の研究で、緑茶飲料市場を構築〉は、「1985年に伊藤園は缶入りのお茶を発売いたしましたが、現在若い人もどんどんお茶を飲んでくれるようになりました。日本のみならず世界の皆様にお茶を飲んでもらいたいと考えています。そのためにこれからも、畑作りから一生懸命努力をしてまいります。今後ともよろしくお願いいたします」、以上のコメントを寄せていた。

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