信州初夏の味、出荷始まる

14.06.25(水)

全国一の収穫量を誇る長野県産“あんず”の出荷が始まった。早生種の「平和」「昭和」から始まり、7月下旬の「信州大実」(しんしゅうおおみ)「信月」(しんげつ)まで、いろいろな品種が楽しめる。近年は生で食べておいしい品種「ハーコット」が人気だ。

主な産地は千曲市、長野市等で、出荷予定期間は6月22日〜7月下旬まで。県内の生産状況は、平成23年の結果樹面積(果実を収穫できる面積)が121㌶、収穫量1027㌧、24年が116㌶で986㌧、25年が117㌶で493㌧であった。
ちなみにあんずの原産地•中国からの伝来は平安時代まで遡る。県内の主産地•千曲市周辺では、江戸時代に松代藩真田家に輿入れをした姫様が、国もと(現在の愛媛県宇和島市)から苗を取り寄せ て植えたのが栽培の始まりと言われている。果肉は古くから「杏干し」として利用されてきたが、現在は生食とともにジャムやシロップ漬け等の加工にも用いられている。
参考までに県果樹試験場の「あんず」の研究では、生食に向く甘い品種を研究し育成している。また、収量•品質を低下させる病害虫の防除技術も開発し、高品質で安定した果実生産を応援している。最近では平成19~22年に大発生した細菌病(果実に黒い孔あながあく病気)に対し、農業改良普及センターやJAと連携して防除方法を確立し、その対策を徹底することで高品質な果実を生産できるようになった。
JAちくまでは「昨年は春先の凍霜害の影響により、生産量が少なく皆様にご迷惑をおかけしましたが、本年は順調に生育し豊作となりました。ぜひご賞味下さい」と話している。ご購入方法はJAちくまホームページで、あんずの購入が可能。「数に限りがあるので注文の際はお早目にご注文下さい」という。
お問い合わせ先はJAちくま営農経済部きのこ果実課 担当者長門裕二、竹内章まで(TEL026-261-0180、FAX026-261-0181)。
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