明治時代から栽培されてきた品種

14.08.01(金)

  上高井郡小布施町で、地域の風土と食文化の中で受け継がれてきた信州の伝統野菜「小布施丸なす」が地元の直売所に並ぶ。出荷期間は7月中旬~10月下旬までだ。明治時代から栽培されてきた品種で、大正時代には北信地方で広く栽培されていた。一時、消滅の危機があったが、地元の安藤利一さんが大事に種とりして守り続けて来た。

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 じっくり育った果実は、ソフトボール大の大きさで、浅い溝がある表皮の黒みがかった紫色が重厚な印象を与えている。郷土料理の「おやき」の具材として利用されるほか、煮物やからしなすにしてもおいしくいただける。
 産地からひとこと。「『小布施丸なす』は巾着型で果肉は堅く、煮くずれしにくいため様々な料理によく合います。平成24年発足の小布施丸なす研究会は、栽培の安定化、創造的な料理や加工品の開発、優良系統の選抜による種子の保存等の研究を行っています。また、野菜ソムリエと連携し、料理教室の開催や、須高•長野地区で「信州の伝統野菜販売協力店」の募集を行い、地元での認知度の向上と消費拡大を図っています。これからが旬の信州の伝統野菜「小布施丸なす」を是非ご賞味ください」。

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 イベント情報。全国うまいものめぐり(7月30日~8月5日)が新宿小田急百貨店11階催事場で行われ、小布施丸なすは8月2日(土曜日)と3日(日曜日)に販売されている。
 問い合わせ先は小布施町産業振興グループ【小布施丸なす研究会】担当者 石原貞治まで(電話026-247-3111〈内線286〉 FAX026-247-3113)。
mail-new.png sangyou@town.obuse.nagano.jp

 JA須高営農生活部【小布施丸なすの販売】担当者 齋藤隼也まで(電話026-245-0153 FAX026-245-1003)。
mail-new.png nosi-6@sko.nn-ja.or.jp

 県内各地に残る貴重な伝統野菜の文化的、遺伝的な意義や価値を多くの人に知っていただき、後世まで伝えるため、平成19年に「信州伝統野菜認定制度」を創設した。県内で栽培されている野菜のうち、「来歴」、「食文化」、「品種特性」の3項目について一定の基準を満たしたものを「信州の伝統野菜」に選定している。