2017.10.06(金)

お米・営農再開2年目の福島・楢葉町で
県外の学生が大きく育った金色の稲穂を
笑顔で刈り取り(大谷行政区)

お米の営農再開から2 年目を迎えた福島•楢葉町の大谷行政区(猪狩一副行政区長)で9月30日(土)、県外から募った学生ボランティア11人による稲刈りが行われた。この日刈り取った稲は今年5月13日(土)、同じくボランティアで同地区を訪れた県外の学生が植えたもので、約4カ月半を経て大きく育ったお米(品種:天のつぶ)を刈り取った。

生まれて初めて鎌を手にする学生も多く、恐々とした手つきで生産者の方に指導を受けていたが、刈り取りが進むにつれて大きな刃の扱いにも慣れ、あちこちからザクザクと小気味いい音が聞こえるように。ぬかるんだ土に足をとられ苦戦しながらも、しっかり腰の入った姿勢で刈り取りを続け、約2時間の手作業で3分の1ほどの面積を刈り終えた。

収穫されたお米はすべて放射性物質検査を行い、10月14日(土)~15日(日)に東京•港区の六本木ヒルズで開催されるイベント「福島フェス」で、来場者に無料配布し楢葉町のPRを行う。
5月の田植えに続いて参加した学生は、「自分たちで植え稲を丁寧に育ててもらい、こんなにも立派なお米に育ったと思うと感慨深かったです」「稲刈りは大変な作業だと思いました。収穫したお米を多くの人に食べてもらいたいという思いを強く感じました」と話した。本活動は復興庁の「心の復興」事業の交付金を用いて実施している。

■収穫したお米の袋詰め作業も体験
1日目(9月30日)に収穫したお米はひと晩かけて機械で乾燥させ、翌朝、籾(もみ)すりし、袋詰めが行われた。いくつも並んだ大きな米袋を見た学生は、「こんなにたくさんとれて、本当によかった」「重くて運ぶのは大変だけど、それが頑張って作ったご褒美のように感じる」とコメントした。
■地元の方々と触れ合う「民泊」、清掃作業も体験
ボランティアに参加した学生は、楢葉町の一般家庭に宿泊する「民泊」を体験し、食事や会話を通じ、地元の方々との交流を楽しんだ。
翌朝は楢葉町全体の「クリーンアップ作戦」のイベントにも参加し、住民や地元関連企業の方々と清掃作業を行った。また、春に学生が花を植えた花壇のメンテナンスにも参加。青い空の下、色鮮やかな花々の横に生えた雑草を抜きながら、「見た目もスッキリして、花も気持ちよさそう」「また来年も綺麗に咲いて町を明るくしてほしい」と話しながら汗を流した。

■活動概要
実施日時   9月30日(土)稲刈り作業。その後、町内泊(民泊)
10月1日(日)清掃作業、花壇の整備作業に参加。
水田住所   福島県双葉郡楢葉町大字大谷字熊野10-1(所有者:青木基)
花壇住所   福島県双葉郡楢葉町大字大谷字山根83地先
実施主体   楢葉町大谷行政区(協力:楢葉町)
これに関するお問い合わせ先は大谷行政区 担当:青木洋(あおきひろし)まで(携帯090-7331-8824)。