2016.11.9(水)

「宇治抹茶」を世界的なブランドに
京都府とネスレ日本が締結した
「宇治抹茶の振興に関する連携協定」

 京都府(山田啓二知事)とネスレ日本(株)(本社兵庫県神戸市、高岡浩三代表取締役社長兼CEO、以下「ネスレ」)は、「宇治抹茶」を世界的なブランドにすることを目指し、「宇治抹茶の振興に関する連携協定」を11月9日に締結した。 <連携協定概要動画>URL  https://youtu.be/YXO9AhisStU
 
連携協定締結の目的は
 近年「抹茶味」のドリンクやスイーツ、菓子などは、幅広い世代で人気があり、海外からも注目されている。一方で、日本伝統の飲み物である「抹茶」の国内での飲用率はわずか約1%(※1)に留まっており、今後の消費拡大において大きなポテンシャルが見込まれる。(※1)ネスレ調べ
 京都府は茶生産地として最も長い歴史を有し、現在も最高品質の緑茶を生産している京都府南部地域において、「宇治茶」をテーマにお茶生産の美しい景観維持やお茶産業の振興、お茶文化の発信などを進める「お茶の京都」(※参考資料)の取り組みを行っている。
 ネスレ(※参考資料)は、世界80カ国以上で展開し、世界累計販売台数3,000万台を突破したカプセル式本格カフェシステム「ネスカフェ ドルチェ グスト」の専用カプセル「ネスカフェ ドルチェ グスト 宇治抹茶」(※参考資料)や、世界100カ国以上で展開する「ネスレ キットカット」の人気商品「キットカット ミニ オトナの甘さ 抹茶」(※参考資料)を販売している。
 この度、京都府とネスレはお互いに深い関わりをもつ「宇治抹茶」において、「宇治抹茶の振興に関する連携協定」を締結し、「京都×ネスレ 宇治抹茶プロジェクト」を立ち上げた。今後は、双方の強みを活かしながら、大きなポテンシャルが見込まれる「宇治抹茶」の消費を拡大し、日本はもちろん、世界的なブランドにするための取り組みを推進していく方針だ。
 
〈連携協定の概要〉
(1)「宇治抹茶」を世界的なブランドに
「宇治抹茶」の振興を通して「宇治茶の文化的景観」の世界文化遺産登録に向けた取り組み推進
「宇治抹茶」の世界展開へ向けて安定供給を支えるための生産者支援
 ネスレのグローバルネットワークを活かし、「宇治抹茶」ブランドの世界での認知拡大を目指す。将来的には「ネスカフェ ドルチェ グスト 宇治抹茶」「キットカット ミニ オトナの甘さ 抹茶」を世界で展開することも見据え、その安定供給を支えるための生産者支援も予定している。また、京都府が目指す「宇治茶の振興」や「宇治茶の文化的景観」の世界文化遺産登録に向けた取り組みも推進していく。

「ネスカフェ ドルチェ グスト 宇治抹茶」製品パッケージ 裏面記載の連携協定概要(イメージ)
 
(2)「宇治抹茶」の消費拡大
「宇治抹茶」の体験拡大による観光振興
京都府内の「宇治抹茶」の消費機会の拡大
「宇治抹茶」の消費に伴う「お茶の京都」のPR
 京都府内の府民・観光客を対象とした場所はもちろん、日本全国、さらには海外も視野に、ネスレ製品を活用して「宇治抹茶」を体験できる場所を拡大し、「宇治抹茶」の需要を促進していく。また、これらの場所では「お茶の京都」や「宇治茶の文化的景観」のユネスコ世界文化遺産登録を目指す京都府の活動についても情報を発信する。
 
(3)「宇治抹茶」の健康イメージの向上
健康寿命の課題解決を目指した取り組み
 京都府は「きょうと健やか21(第2次)」(※参考資料)を策定し、健康寿命を全国のトップクラスまで延伸することを目指し、中長期的な取り組みを続けている。一方、ネスレも「栄養・健康・ウェルネス」のリーダー企業であり続けることを目指しており、「抹茶」の提供も含めたサービスを展開している。今後、日本の高齢化社会が抱える「健康寿命」の課題解決に向けて、共同の取り組みを検討していく。
 
〈参考資料〉
■「お茶の京都」
 京都府南部の山城地域(宇治市・城陽市・八幡市・京田辺市・木津川市・久御山町・井手町・宇治田原町・笠置町・和束町・精華町・南山城村)では、「お茶の京都」をキーワードに持続可能な地域振興を展開をしている。2017年4月からは、「お茶の京都」のターゲットイヤーとして、「Discover Premium Green」をコンセプトにした「お茶の京都博」を開催し、産業振興、交流人口の拡大、地域の活性化につなげ、地域相互の結びつきを強めてブランド化を図っていく。

 
■「世界文化遺産登録に向けた取り組み」
 京都府南部の山城地域は、中国から渡来したお茶を育み、長い歴史の中で、茶生産の技術的な革新により「抹茶」「煎茶」「玉露」を生み出した。伝統の継承と技術革新を繰り返しながら日本のお茶の文化を支え、素晴らしい特有の景観を生み出すなど、まさに「日本茶のふるさと」といえる。しかも、宇治茶は何世紀にもわたって日本茶のトップブランドとして評価され、日本のみならず世界の喫茶文化の新しい展開にも貢献しており、日本の宝、世界の宝だ。この宇治茶の素晴らしさを日本や世界の人々に伝え、人類共通の貴重な宝として将来にわたって継承していくために平成23年度から世界文化遺産登録に向けた取り組みを進めている。
 「世界文化遺産登録に向けた取り組み」に関する詳細情報は、以下のサイトよりご覧いただける。 http://www.pref.kyoto.jp/nosei/1331098394335.html
 
■「きょうと健やか21(第2次)」
 「きょうと健やか21」は、ヘルスプロモーションの考え方を導入し、府民一人ひとりが自ら取り組んでいけるよう個人への働きかけに加え、地域特性に応じた健康づくりを支援する環境づくりを推進してきた。「きょうと健やか21(第2次)」においても、この理念を継続し、京都府保健医療計画の基本方向を基盤にして、府民・地域・企業・自治体が一体となって目標達成に向けて、健康長寿推進府民会議やがん対策推進府民会議などを中心として、健康づくり対策を推進している。
「きょうと健やか21(第2次)」に関する詳細情報は、以下のサイトよりご覧いただける。
http://www.pref.kyoto.jp/kentai/news/kyotosukoyaka.html
 
■「ネスレ日本(株)」
 スイスに本社を置く、世界最大の総合食品飲料企業。世界で栄養・健康・ウェルネスのリーディング企業であり続けることを目指している。ネスレの日本法人「ネスレ日本」は1913年に創業。「ネスカフェ ドルチェ グスト 宇治抹茶」「ネスレ キットカット ミニ オトナの甘さ 抹茶」は、日本で誕生した製品である。
■「ネスカフェ ドルチェ グスト 宇治抹茶」
 「ネスカフェ ドルチェ グスト 宇治抹茶」は、ネスレ独自の技術により「ネスカフェ ドルチェ グスト」マシンを使用して、家庭でも簡単に本格的な抹茶を、わずか1分足らずで作ることができる。

 銘茶として知られる宇治茶の抹茶を使用しており、また「ネスカフェ ドルチェ グスト」のカプセル特許技術により、劣化しやすい繊細な抹茶の品質•鮮度を保持している。さらに、最大15気圧のポンプ圧力で抽出することで、茶せんで点てたようなきめ細かな泡を、誰でも手軽に作ることができる。「ネスカフェ ドルチェ グスト 宇治抹茶」に関する詳細情報は、以下のサイトよりご覧いただける。 http://www.nestle.co.jp/media/pressreleases/allpressreleases/documents/20160826_nescafedolcegusto.pdf
■「ネスレ キットカット ミニ オトナの甘さ 抹茶」
 2012年の発売以来、毎年売上げを伸ばしている人気の商品。また訪日外国人の定番お土産としても認知されており、現在はスーパーマーケット、コンビニエンスストアだけでなく、全国各地のお土産ショップや空港売店でも販売されている。商品には“宇治玉露茶葉“を宇治抹茶風味の生地に練りこみ、香り高い「宇治抹茶」の味と香りを引き立たせました。深く、本格的なオトナの味わいがお楽しみいただける。
 
 ちなみにネスレ日本(株)(URL http://www.nestle.co.jp/)は製造業で、本社を兵庫県神戸市中央区御幸通7-1-15 ネスレハウスに置く。代表者は高岡浩三氏、上場は未上場、資本金は100億円。