2018.05.09(水)

幻になった泡盛、限定復活への狼煙

宮古島の泡盛蔵「千代泉酒造所原酒」

5月12日、13日に特別試飲(泡盛倉庫)

   5月12日~13日、東京ドームシティ•プリズムホールで開催される東京インターナショナルバーショー2018にて、今はなき千代泉酒造所の廃蔵から見つかった幻となった泡盛、試飲会を実施する。

廃屋となった千代泉酒造所

 
<幻になった泡盛、限定復活への狼煙>
   沖縄県宮古島の狩俣地区にあった小さな泡盛蔵「千代泉酒造所」は、2013年に諸事情により休業、泡盛生産はストップ、惜しまれながら廃業の一途を辿り、地元住民に親しまれ、飲まれた泡盛「千代泉」は世の中から姿を消した。
   「私たちは昨年、廃屋となった酒造所の蔵にわずかに残った泡盛を発見、そのお酒を救い出すため「誇酒プロジェクト」を始動し、限定復活への狼煙をあげます。残された限りある千代泉酒造所のお酒を、泡盛ファンはもちろんのこと、世界中のアルコールファンへ。それは貴重な泡盛を飲むというだけではなく、泡盛を通して物語を楽しみ、豊かな文化に触れるものとなれば幸いです」と誇酒プロジェクトの比嘉康二代表は述べる。

千代泉酒造所に残されたボトル

 
<千代泉酒造所の特徴>
   沖縄県宮古島の先端に位置し、古くからの伝統祭祀を今でも行っている“狩俣”という歴史ある地域。千代泉酒造所は、その地で戦後間もなく泡盛製造を開始し、昔ながらの製法を守りながら、泡盛を造り続けていた。
   宮古島の隆起サンゴ礁からなる地層から染み出した湧き水を仕込みなどに使用しているため、味わいは柔らかな甘さとコクが特徴で、泡盛特有のすっきりとした飲み口と、手作り感のある素朴なお酒が千代泉。「狩俣の酒」として親しまれ、他の地域の酒造所のお酒を持って狩俣を訪れると、集落入り口にある共同売店で、千代泉酒造所のお酒と交換してくれていたという逸話があるほど、狩俣や宮古島の人たちに愛されていたお酒。ほとんどが島内で消費され、希少性の高いお酒でもあった。

宮古島の方々へ想いを語る比嘉康二代表

 
<誇酒プロジェクトへの私たちの想い>
   600年前に生まれた日本最古の蒸留酒《泡盛》。国酒として妥協なく磨かれた歴史ある泡盛は、悲しい歴史である70年前の沖縄戦で、何百年と備蓄されていた古酒だけでなく、泡盛のたしなみ方やお酒に対する価値観を含めた泡盛文化そのものが滅びかけてしまった。
   あれから70年、泡盛は作り手の愛情や麹が息づく酒蔵の成長によって、そのポテンシャルを少しずつ取り戻し、昔ながらの深い味わいを楽しんでいただけるお酒へと生き返ってきた。ところが、残念なことにビールやワイン、日本酒、ウィスキーなど、多様なお酒文化の中で、様々な事情から泡盛の酒造所それぞれが持つお酒の特徴や味わいを開花させる前に廃業してしまう酒造所も出てきている。
   沖縄県宮古島の歴史ある狩俣という地域で長年愛されてきた千代泉酒造も、残念ながら廃業してしまった酒造所の一つだ。「千代泉」という酒造所の名は、「千代に枯れることなき泉のごとく平和を願う」という意味で、戦後の宮古島に誕生した小さな酒造であった。
   今回のプロジェクトは、その千代泉酒造の酒蔵の中で静かに眠っていた泡盛の原酒約2万リットルを引き取り、泡盛の歴史や文化、酒造所のあった狩俣の地域性などを千代泉酒造所のお酒に乗せて、600年の歴史ある泡盛の魅力を再興しようとする取り組みである。もはや造られることのない最後の千代泉酒造所のお酒だけでなく、最期の泡盛からはじまる泡盛との出逢いを、世界中の皆様にお届けさせていただく。
   「是非、千代泉酒造所の最後のお酒をご賞味ください。そして、泡盛文化へ改めて目を向けてみてください」と比嘉康二代表はいう。
【泡盛を愛する仲間として、県内蔵元からの贈り物】
追悼/千代泉酒造所泡盛ブレンドボトル 第一弾解禁  泡盛酒

   泡盛酒造所の廃業は1972年沖縄県が日本復帰以降初めて。泡盛を愛する仲間として、県内蔵元が集い千代泉酒造所の最後に追悼の意を表しブレンド泡盛を作る。お別れを各酒造蔵元が偲ぶだけでなく、これからも続く泡盛文化の発展を共に盛り上げたい。
   追悼/千代泉酒造所泡盛ブレンドボトルでは、各酒造メーカーのブレンダーが自社の泡盛と千代泉泡盛を最高のブレンド比率により作り出した泡盛だ。オリジナル限定復活の発売まで数回に分けて展開していく予定。千代泉酒造所の想いが泡盛ファンの心にいつまでも残ってくれることを願うという。
 
【追悼/千代泉酒造所泡盛ブレンドボトル 第一弾】7月発売予定
列席酒造所 ●伊平屋酒造所/照島 ●崎山酒造廠/松藤 (順不同)第二弾~秋冬予定

千代泉酒造所/宮古島狩俣

 
千代泉酒造所泡盛 限定復活に向け>
   千代泉酒造所泡盛 限定復活に向け準備を進めている。廃業した酒造所の商品を再度商品化するにあたり、たくさんの障壁が立ち並んでいる。そのひとつに権利がある。千代泉酒造所泡盛の品質は変わることはないのだが、ネーミング•ラベル•ボトル•パッケージなど全ての権利ある要素を新たにデザインする必要があり、私たち誇酒プロジェクトチームは、限りある幻の千代泉酒造所原酒に再度命を吹き込みファンのみなさまに提供できるよう進めていく。今後、誇酒プロジェクトサイトやFacebook「誇酒プロジェクト」にて情報を随時更新していく予定だ。
 
<5/12•13 東京インターナショナルバーショー2018にて試飲会開催、限定復活への狼煙>
   東京ドームシティ•プリズムホールにて行われる、東京インターナショナルバーショー2018の泡盛倉庫ブースにて発売前の幻になった泡盛(千代泉酒造所原酒)を特別に試飲いただける。
   また、沖縄県那覇にある会員制限定バー「泡盛倉庫」店長、また、本プロジェクト代表でもある比嘉康二氏が限定復活へのストーリーから泡盛の世界を解説する。
誇酒プロジェクトFacebookページ
https://www.facebook.com/kosyupj
誇酒プロジェクト公式サイト
https://www.kosyu-pj.jp
 
日程: 2018年5月12日(土)~13日(日)
場所:東京ドームシティ•プリズムホール
         泡盛倉庫・まさひろ酒造ブース担当:比嘉康二・中野貴也/誇酒プロジェクト
内容:東京インターナショナルバーショー2018にて幻になった泡盛(千代泉酒造所原酒)を試飲、限定復活へのストーリーや泡盛の世界を解説する。
 
  この件のお問い合わせは誇酒プロジェクト広報:中野貴也まで(電話080-3979-4658)。