2021.03.29(月)

外食産業におけるサステナブルサイクルの提案

樹脂製グラスのリサイクル材を採用したマスクフレームを販売開始

商社、成形メーカー、飲食店が一体になりリサイクルに取り組む

   石川樹脂工業(株)(石川県加賀市、石川章代表取締役会長兼社長)と長瀬産業(株)(東京都中央区、朝倉研二代表取締役社長)は、(株)サイゼリヤ(埼玉県吉川市、堀埜一成代表取締役社長)の店舗内で使用された合成樹脂「Tritan™(以下「トライタン」)」製グラスのリサイクルと、リサイクル材を使用した商品の製造•販売を通じ、サステナブルサイクル構築に向けた取り組みを開始した。取り組みの第一弾として、マスクのつけ心地を改善する商品「3D立体快適マスクフレーム」の原料に本リサイクル材料を採用し、2021年4月より順次、原料の切り替えを開始し販売する。
   今後は、レストランなどの飲食店で使用されるトライタン製食器を、再び店内で食器として使用いただけるリサイクルスキームの提案を通じ、外食産業におけるサステナブルサイクルの構築を推進する。


   トライタンは、長瀬産業が日本代理店として取り扱うEastman Chemical社(本社米国)製の合成樹脂で、成形メーカーである石川樹脂ではトライタンを使用した食器や雑貨の製造•販売も手掛けている。2018年よりサイゼリヤが展開するイタリアンレストラン「サイゼリヤ」の全店舗で、石川樹脂が製造するワイングラスなど計5種類の食器が導入された。トライタンにはガラスのような透明性や、割れにくく食器洗い機への耐久性に優れているなどの特徴があることから、安心して食事のできる環境の提供や従業員の作業負担軽減に貢献している。
   一方で、経年劣化等による使用済みトライタン製食器は、樹脂ごみとしての廃棄が課題とされていた。そこでサイゼリヤが回収した使用済みトライタン製食器は、自社内に樹脂の技術開発機能である「ナガセアプリケーションワークショップ」を有する長瀬産業がリサイクルの運営管理•リサイクル材の開発を行い、石川樹脂へのリサイクル材提供•製品開発をサポート。石川樹脂がリサイクル材を活用したグラスなどの食器や雑貨などの製造•販売を行うことで、サステブルサイクルの実現を目指す取り組みを開始した。
   石川樹脂は環境問題に取り組む姿勢として、2020年2月に「サステナブル宣言」を発表。限りある資源を最大限循環させることで、プラスチックを使用しても環境負荷の少ないサステナブルな商品の提供を目指す。
   長瀬産業は商社機能だけでなく、研究•開発機能などグループ内のユニークな機能を連携させ、サステナブルな社会への貢献を通じて「人々が快適に暮らせる安心•安全で温もりある社会」の実現を目指している。
 
■「3D立体快適マスクフレーム」について

   累計販売数20万個を突破(※1)した「3D立体快適マスクフレーム」は、石川樹脂と金沢のクリエイター集団「secca inc.」(公式サイト: http://secca.co.jp/)が共同開発した。日本製ならではの、こだわり抜いたブラケット構造の設計により、着け心地と息苦しさの解消を両立した。3D立体構造で口元の空間を拡大し、呼吸しやすく、会話もしやすく、快適な着け心地を実現している。また、女性や小顔の人向けの、小型サイズのマスクフレームも新たに登場。小さいサイズのマスクを着用した際にも、外にはみ出ることなく自然に装着することができる。
Amazon URL:https://www.amazon.co.jp/dp/B08QMN19T3
※1:2020年8月からの累計数量(非リサイクル材採用製品の販売数量)
■商品概要
商品名:3D立体快適マスクフレーム3個セット
生産国:日本
材質:再生トライタン
商品の寸法:横10.6×縦5.9×高さ5.4cm
重量:12g
■商品特徴
   マスクの内側にマスクフレームを装着することでより呼吸をしやすく、メイク崩れ、肌との密着によるムレ•肌荒れなどの問題を軽減してくれる。マスクへの装着も入れるだけなので簡単だ。茶殻由来の自然な色味で、マスクを装着しても目立ちにくく、自然な印象で装着可能。また声もこもらないので、接客時や会議などでもより自然に会話をすることができる。水洗いは勿論、台所洗剤•漂白剤•次亜塩素酸•消毒用アルコールなどで洗浄することで何回も使用できる。
 
■石川樹脂工業について
   創業1942年。樹脂製の食器雑貨、工業部品、仏具、その他OEM商品の企画、製造並びに販売を手掛ける成型メーカー。2020年2月に「サステブル宣言」の策定を通じて、生産、使用、廃棄、製品が関わる全ての工程を見直し、限りある資源を最大限循環させることで、プラスチックを使用しても環境負荷の少ないサステナブルな商品の提供を目指している。
https://www.atpress.ne.jp/news/205766
■長瀬産業について
   創業1832年。化学品や食品素材など幅広い分野を支える商材を取り扱う化学系専門商社。商社機能に加え、製造•加工機能や研究開発機能を有し、AIを活用した新素材探索プラットフォームの提供など、化学を基盤としたユニークなビジネスモデルを国内外で展開している。
■ナガセアプリケーションワークショップ(NAW)
   長瀬産業が有するオープンイノベーションラボ。お客様の開発パートナーとして、ユニークな新技術や新素材の評価•分析、新規用途開発などを推進し、プラスチックとコーティングの分野で機能性•意匠性を追求し続けている。
https://www.nagase.co.jp/enterprise/naw/
 
   この件に関するお問い合わせは 石川樹脂工業(株)Plakira事業部 まで(電話0761-77-4556   URL: https://www.ishikawajyushi.net/)。長瀬産業(株)経営企画本部 企画管理室 まで(電話03-3665-3640   URL: https://www.nagase.co.jp/)。