2021.04.28(水)

5月15日はヨーグルトの日(明治)

今知りたいヨーグルトの豆知識

「ヨーグルト(YOGURT)」はブルガリア語

 1900年代初めにヨーグルトを世界中の人々に紹介し、健康のため毎日の食卓に欠かせない物だと主張した病理学者メチニコフの誕生日である5月15日を「ヨーグルトの日」として(株)明治が申請し、2012年に日本記念日協会より5月15日はヨーグルトの日として認定された。「ヨーグルトの日」を前に、現在、世界各国でさまざまな形で楽しまれているヨーグルトについて、語源や歴史、最近のヨーグルト事情をお伝えする。
ヨーグルトの起源
   ヨーグルトとその仲間の発酵乳の始まりは、木桶や革袋に入れておいた乳に偶然入り込んだ乳酸菌によってできたものといわれている。紀元前数千年前、人間が牧畜をはじめた頃から作られており、世界各地で特色のあるヨーグルトが食べられていたようだ。勿論、健康効果だけではなく、そのおいしさ(風味)が人々に親しまれていたことが大きな要因でもあると考えられている。
 主に東ヨーロッパから中央アジア、北アフリカの遊牧民たちにより羊、ヤギ、牛、馬などの乳から経験的な製造方法で、生乳より保存性が良く、また自然発酵によりヨーグルト状になった食品を動物性たんぱく質やビタミン、ミネラル源を含む貴重な日常の食糧として利用していたようだ。

ヨーグルトの語源
  「ヨーグルト(YOGURT)」はブルガリア語で、「酸味」「力強い」という意味がある。昔から権力者の人名、地名などにも使われている。
   語源については諸説あるが、「ヨーグルト」という言葉は、トルコ語でヨーグルトを意味する「ヨウルト(yo ğurt」に由来しているといわれている。「ヨウルト」はトルコ語で「攪拌すること」を意味する動詞「yo ğurmak」の派生語で、トルコにおけるヨーグルトの製法を指しているといわれてい る※
※出典:一般社団法人日本乳業協会ホームページ ヨーグルトの語源は?https://www.nyukyou.jp/dairy/index.php?rm=4&qa_id=305
 
                           ヨ ーグルトが世界中で注目されることになったきっかけ
 ヨーグルトは今や、世界各国の人々の食生活でとても身近な存在になっている。ヨーグルトが世界中で注目されるようになったのは、1907年にウクライナ出身の病理学者メチニコフが、ヨーグルトを摂取することが長寿の秘訣であることを論文で発表したことがきっかけでした。この発表により、ヨーグルトが健康によい食品として一気にヨーロッパから世界へ拡大することになった。

メチニコフ
日本のヨーグルトのはじまり
 ヨーグルトというと、最近日本に来た食品のようであるが、実は奈良時代にもヨーグルトと同様のものがすでにあったようだ。牛乳はそのままでは腐敗しやすいため、加熱し、現在のコンデンスミルクやヨーグルトのようなものにしたり、加工してバターやチーズのようなものにしたりして食されたといわれている。しかし、これら乳製品はそれ以降長い間、あくまで極上品で、ほんの一部の人だけのものであった。
 ヨーグルトが日本人の食卓にのぼるのは、明治時代も半ばになった頃のこと。牛乳が少しずつ飲まれ始まるようになり、1894年頃、ある人が牛乳の販路拡大の手段として、「擬乳(ぎにゅう)」という今でいうヨーグルトを売り出した。
   その後、明治時代末にヨーグルトや乳製品が続けて販売され、乳酸菌を使った食品の市場に次々と業者が参入していく。大正時代初め頃のヨーグルトの年間生産量は34トンになり、徐々に日本人に広まっていく。この頃から、日本でもヨーグルトと呼ばれるようになった。
 第2次世界大戦後、日本はしばらく食糧難の時代が続くが、人々の間で徐々に優れた健康食品としてヨーグルトが認知されるようになっていく。そして1950年、明治乳業(当時)が工場での本格的なヨーグルトの製造を始めた。この時期、他の乳業会社も次々と製造販売を始めている。この頃日本で作られていたヨーグルトは、甘味料と香料を加え、寒天やゼラチンで固めたものがほとんどであった。
  大阪万博をきっかけにプレーンヨーグルトが誕生!ヨーグルトがさらに日本の食卓に定着
   ヨーグルトが日本の食卓に定着した要因の一つに、プレーンヨーグルトの誕生がある。前述の通り、甘く、寒天やゼラチンで固めたヨーグルトしかなかった日本にプレーンヨーグルトが誕生したきっかけは、1970年の大阪万博でした。同社の社員がブルガリア館で本場のプレーンヨーグルトを試食し、味わったことのない酸味と食感に驚きつつも、「本場の味を日本の食卓に届けたい」と開発を決めた。
 本場の味を再現するため、何度も現地に足を運び、持ち帰ったサンプルをもとに試作を重ね、1971年に日本初のプレーンヨーグルトとして「明治プレーンヨーグルト」を発売した。商品名に「ブルガリア」の国名を入れるつもりが、同国大使館から拒否されてしまった。当初は売り上げが全く伸びず、ヨーグルトは甘いものだという思い込みから、「腐っているのではないか」との苦情もあった。

1971年発売の「明治プレーンヨーグルト」
 
 「これが本場の味だとアピールするためには『ブルガリア』の国名を商品名に入れる必要がある」と考え、大使館と再度交渉を続けた。生産設備の見学会で徹底した品質管理をアピールするなどして、熱意を伝え、1972年にようやく国名の使用許可が下りた。そして1973年にようやく「明治ブルガリアヨーグルト」の商品名で発売すると売り上げが急増し、プレーンヨーグルトの浸透とともにヨーグルトが広く普及するようになった。

1973年発売当時の「明治ブルガリアヨーグルト」
 
世界におけるヨーグルトの消費量
 2019年の世界各国における一人当たりのヨーグルトの消費量のランキングは、1位のオランダを筆頭に、欧州諸国が上位を占めている(グラフ)。日本は19位で欧州諸国に比べるとまだまだ消費量拡大の余地があるといえる。

出典:ユーロモニター
 
世界各国と日本のヨーグルトの食べられ方の違い
 日本と欧州諸国とのヨーグルトの食べられ方の大きな違いは食シーンだ。日本の主なヨーグルトの食シーンは朝食になっているが、欧州諸国では、昼食や夕食など1日の間のさまざまなシーンで食べられているのに加えて、料理などにも広く活用されている。
       日本でももっとさまざまなシーンでヨーグルトを楽しんで欲しい!
   同社では、日本でも欧州のようにいろいろな形でヨーグルトを楽しんでいただくために、多種多様なヨーグルト商品をラインアップしている。爽やかな酸味とまろやかなコクが特長の、ヨーグルトの正統「明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーン」は、料理などにも活用しやすく、好みに応じてアレンジを楽しむことができる。
   また、2021年4月からは、注げるプレーンヨーグルト「明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーン 乳素材だけ/無添加」が仲間入りした。スプーンいらずでより手軽にヨーグルトを楽しめる。同社の公式サイトでは、ヨーグルトを料理に使った“隠れワザ”やレシピを多数紹介している。「新しいヨーグルトの可能性をぜひお楽しみください」という。
●明治ブルガリアヨーグルト倶楽部
明治ブルガリアヨーグルトの隠れワザ!https://www.meijibulgariayogurt.com/special/lb81-kakurewaza/

明治ブルガリアヨーグルト LB81プレーン」
レシピ例:鶏むね肉のやわらかから揚げ
   鶏肉をヨーグルトに漬け込むことで、やわらかくジューシーに仕上がる。


明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーン 乳素材だけ/無添加」
レシピ例:うま味アップ味噌汁
   シンプルなお味噌汁も、仕上げにヨーグルトを入れることで味にメリハリがつき、コクやうま味もアップする。

 
   この件に関するお問い合わせ先は(株)明治広報部[担当者名]関根まで(電話03-3273-0700[Email]meiji.kouhou@meiji.com)。