台風の影響を受けたが、売上げは前年ぺースに

()日本フードサービス協会は9月の市場動向調査を発表している。全体概況は秋雨前線の停滞や台風17号、18号の上陸等で、月半ばまでは全国のあちこちで大雨、突風、竜巻等が発生し、外食店舗の客足にも少なからず影響した。中旬以降は北日本を除き全国的に天候に恵まれ、総じて客数は回復傾向を示し、全体の売上げは前年比で100.0%となった(昨年9月の前年同月比は103.6%)。7月~9月の売上高を見ると、前年比でそれぞれ100.1%、102.0%、100.0%とほぼプラスで推移しているが、今年の3四半期で一番の伸びを示したのは6月の103.6%であった。

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業態別概況では、ファーストフード業態の全体売上げは100.2%と前年を上回った。洋風は、キャンペーンや高単価メニュー等により前月に引き続き客単価が上がったものの、客数、店舗数が下がり、売上高は99.1%と前年にはわずかに及ばない結果となった。

 和風は客数、売上高ともに6ヵ月連続して前年を上回った。麺類は出店効果等で引き続き好調だった。持ち帰り米飯・回転寿司は、客単価が上がったものの客数、店舗数の減少で売上高はほぼ前年並み。その他は月前半に台風の影響があったものの、アイスクリームが中旬以降に盛り返し、売上高は101.9%と前年を上回った。 
 ファミリーレストラン業態は、月後半の好天が前半の天候不順をカバーし、ファミリーレストラン業態の全体の売上げは101.3%と今年5月以来、前年同月比でプラスを維持している。洋風、和風を問わず単価が高めのメニューが好調で、和風の売上高は103.7%となった。焼き肉は客単価が低めの店舗も好調で、客数が大幅に増え、売上高は109.2%となった。
 パブ・居酒屋業態の全体売上げは、前年に及ばず93.0%となった。これまで好調を維持してきたパブ・ビヤホールも、ビアガーデンなどの季節イベントが台風の影響を受けたため、売上高は98.2%と14ヵ月ぶりにマイナスに転じた。
 ディナーレストラン業態は、昨年11月から今年6月までは堅調に推移していたが、9月は店舗数と客数が減り、客単価は上昇したものの全体売上げは98.9%と、2ヵ月ぶりにマイナスに転じた。喫茶業態は、新商品の投入なども行われたが、天候不順の影響を受け、客数は前年を下回り、全体売上げも98.8%と前年に及ばなかった。


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