2015年「エスニック」“食トレンド”予測!

タイブームは辛さ&酸味が際立つ“タイ東北部•イサーン料理”へ拡大
インド・マレーシア・中東でも注目の料理が登場!?

 日本国内においてエスニック文化や食の普及活動を行う「一般社団法人 日本エスニック協会」(東京都渋谷区、西村俊彦理事長、以下「日本エスニック協会」)は、2015年「エスニック」食トレンド予測をしている。

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 昨年はタイ料理を中心にエスニック食が注目された年であった。5月に代々木公園で開催された「タイフェスティバル」は来場者数延べ35万人を動員、タイで大人気の大衆料理カオマンガイ専門店「ガイトーンTokyo」が東京•渋谷に進出、日清食品が発売した「カップヌードル トムヤムクンヌードル」の大ヒット、アメリカの『CNN GO.com』で『世界で最も美味しい料理50』の1位に選ばれた「マッサマンカレー」がファミリーレストランに登場、さらに無印良品や日清食品から関連製品が販売されるなど、内食•外食市場でエスニックの話題が尽きない1年であった。
 015年はタイ料理を中心とするエスニックブームがさらに拡大する傾向が見受けられる。タイ料理はトムヤムクン等の認知度が高い料理から、タイ東北部のイサーン料理へと人気が拡大を見せるとともに、ココナッツ関連製品が一気に拡大すると考えられる。そしてタイ料理だけではなく、近隣諸国の料理に対しても注目が高まると予測され、さらにエスニック料理が家庭料理へと浸透していくと見られる。
 近年のエスニックブームに伴い、スパイスの輸入食材店だけではなく大手小売店でもスパイスに関する売り場が拡大し、より身近な家庭料理としてあらゆるシーンでエスニック料理が浸透していく1年になるだろう。

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【2015年エスニック食トレンド サマリー】
■イサーン料理 <タイ> タイの故郷、タイ東北部の地方料理・唐辛子の辛味が強く甘さを控え、
辛さと酸味を際立たせた料理 〜辛さ&発酵による酸味が特徴。「トムヤムクン」•「マッサマンカレー」の次を求める人が増え、タイ料理ブームが浸透〜
■ココナッツ商品<タイ>「ココナッツウォーター」「ココナッツドレッシング」「ココナッツバーム」…etc 〜「ココナッツオイル」から火がつき、関連製品が続々発売へ、ココナッツ風味の調味料が日本に定着する可能性大〜
■ゴア料理 <インド>インド南西部「ゴア地方」の牛肉・豚肉・鶏肉・羊肉・シーフードをメインに、お酢、ココナッツミルクや数種類の特徴的なスパイスを使って調理する本格的なインド料理 〜スパイスブーム到来!スパイスをふんだんに使う本格的なインド料理「ゴア」が注目されると予測〜
■ナシレマ<マレーシア>民族の垣根を越えて愛されている、マレーシア人のソウルフードココナッツミルクで炊いたご飯に、ぴりっと辛いサンバル(辛味ソース)や、小魚やチキンなどがついた定食 〜ほのかな甘み&辛味が特徴的!マレーシア人が大好きな定食「ナシレマ」が日本でもブームに〜
■フムス<中東>裏ごししたひよこ豆を調味したヘルシーで万能な中東のペースト 〜便秘改善にも期待!ヘルシーで見た目もオシャレ!女性に嬉しい「おつまみ」ディップが新たな女子会の定番メニューになると予測〜

エスニックな各料理を具体的に説明するとしよう。
■イサーン料理<タイ>■近年のタイ料理ブームにより、外食産業では、パクチー専門店や、タイ料理の専門店も都内を中心に複数オープンし、代表的なタイ料理「トムヤムクン」「マッサマンカレー」などは日常的に楽しめるようになった。さらに、タイ料理のレシピもインターネットや本などで多く紹介され、輸入食材店も充実し、家庭でも手軽に調理し楽しむ料理として定着している。そんな中、2015年はタイ料理ブームがよりいっそう浸透し、さらにローカル色が強く、より本格的なタイ料理を求める人が増えると考えられ、タイ東北部の「イサーン」料理が注目されると予測している。
 イサーン料理は、“イサーン”と呼ばれるタイ東北部の料理全般のことで、発酵により旨みを増した肉類や塩漬けにしたプーサメー(マングローブに生息するイワガニの一種)など、古人の知恵を生かした味わい深い食材が揃っている。またイサーン料理は全体的に唐辛子の辛みが強く、甘さは抑え、辛さと酸味を際立たせた料理が多く見られるのが特徴だ。
 代表的なものは青いパパイヤサラダ「ソムタム」で、さらにカノムジーンという発酵米麺を加えた激辛の「タムスア」、ビールによく合う特製ダレに漬け込んだ炭火焼き鳥「ガイヤーン」、細かく切って茹でた豚肉や鶏肉に、ハーブをたっぷり使い、肉の旨みとハーブの香りが絶妙に絡みあう、「ラープ」などがある。
■ココナッツ商品<タイ>■ミランダ・カー、道端ジェシカなどが愛用することで知られる「ココナッツオイル」はデトックス効果があり、さらには肌や髪にも使えるオーガニックな万能オイルとして一躍ブームとなった。今年は「ココナッツオイル」だけでなく、既に国内メーカーからも発売されコンビニでも購入できる「ココナッツウォーター」をはじめ、「ココナッツバター」「ココナッツドレッシング」「ココナッツバーム」など、タイでは古くから食べられてきた「ココナッツ」関連製品が日本に上陸する予定。
 日本ではスイーツとして食されることが多かった「ココナッツ」が、あらゆるシーンで使われる機会が増加することで、調味料のラインナップとして定着していく可能性が高いと考えている。
■ゴア料理<インド>■120種類以上のスパイスを扱うスパイス専門店が都内にオープンするなど、近年国内で「スパイス」が注目されている。インド料理はエスニック料理の中でも多くのスパイスを使うことで知られているが、その中でも赤唐辛子の一種である「カシミーリ・チリ」をはじめ、特徴的なスパイスを使う本格的なインド料理として世界的に知られる「ゴア料理」が、このスパイスブームに伴い注目されると予測している。
 「ゴア料理」は、インド南西部に位置するインド最大のリゾート地「ゴア地方」の料理で、通常インドでは食べない牛肉・豚肉やシーフードをメインに、お酢、ココナッツミルクや数種類のスパイスをふんだんに使って調理するのが特徴。酢の酸味、ココナッツによる甘味、そして唐辛子やコショウによる激烈な辛さのハーモニーとコントラストが絶妙な料理で、代表的メニューは豚肉 玉ねぎ、スパイスやにんにくとビネガーで作る「ポーク・ビンダルー」、ココナッツとタマリンドや多くのスパイスで魚を煮込んだ「ゴア・フィッシュ・カレー」、多くの種類のスパイスとココナッツ、タマリンドをひいた特製カレーペーストで鶏肉を煮込んだ「チキン・シャクティ」などがある。
■ナシレマ<マレーシア>■「ナシレマ」はココナッツミルクで炊いたご飯に、ぴりっと辛いサンバル(辛味ソース)や、小魚やチキンなどがついた定食で、多民族国家マレーシアでも、民族の垣根を越えて愛されているいわばマレーシア人のソウルフード的な存在だ。
 マレーシアでは特に朝食として食べられることが多く、バナナの葉を使用して、おにぎりのような形に包まれたナシレマを売る屋台を町のあちこちで見ることが出来る。

■フムス<中東>■ 「フムス」は、裏ごししたひよこ豆を調味した中東のペーストで、主に野菜をディップしたり、パンにつけたりなど日常的な料理として楽しまれている料理。「フムス」の材料であるひよこ豆は、スーパーで気軽に買える食材であり、水溶性、不溶性両方の食物繊維が豊富で、消化を促し便秘にも効果があると言われている。カロリーも低く、見た目もオシャレで自宅でも簡単に作れるので、特に女性にオススメなエスニック料理の一つである。

 参考までに一般社団法人日本エスニック協会(http://ethnic-as.net/)は、2014年10月に日本国内においてエスニック文化や食の普及活動を行っているメンバーを中心に結成された団体。エスニック文化や食の魅力を普及させるとともに、日本の伝統的な料理とエスニック文化が融合した新しい食文化「エスニック×日本」を通じた地域活性や、企業・自治体とコラボレートした商品開発・プロデュースなど、様々な文化創造をすることをめざしている。
<概要>
●商号:一般社団法人 日本エスニック協会
●理事長:西村俊彦
●事務局:〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-18-18
東急不動産恵比寿ビル5F (オールアバウト内)
●設立日:2014年10月29日
 この件に関するお問い合わせ先は(株)オールアバウト広報担当: 大竹・大貫まで(電話03-6362-1363 FAX:03- 6682-4229)。
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