売上は3カ月連続で前年上回る

外食市場9月の動向(JF)

2015.10.26(月曜日)

 9月の全体概況は前線や低気圧による低気温、台風による関東・東北豪雨などで前半の外食需要は振るわなかったが、下旬は最長で5連休のシルバーウィークが概ね好天となり需要を取り戻した。また、引き続きファミリーレストラン業態などが堅調に推移していることから、外食全体の売上げは101.6%と3カ月連続で前年を上回った。
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 業態別概況ではファーストフード業態は全体売上げは100.3%と前年を若干上回った。「洋風」は、新メニューや季節限定メニューを打ち出すも雨天の影響をカバーしきれず、売上げは97.4%となった。
 「和風」は新メニューやクーポンが奏功し、売上げは106.4%となった。「麺類」も夏季からのメニューが引き続き堅調で104.2%の売上げとなった。「持ち帰り米飯・回転寿司」は、店舗数減少により全体売上げは前年を若干下回った。「その他」は8月下旬からの低温によりアイスクリームが不振であったが、カレーは堅調に推移した。
 ファミリーレストラン業態は前半は天候不順により苦戦したものの、全体売上げは好調を維持し、前年比104.0%と29カ月連続して前年を上回った。業種別には「洋風」「和風」「焼き肉」は売上げ、客数、客単価すべてが前年を上回った。特に「焼き肉」は、シルバーウィークにおける家族連れの増加により好調に推移している。
 パブ・居酒屋業態では「パブ・ビアホール」は前半は天候不順の影響を受けたが、後半はイベントやキャンペーンが奏功し、売上げは前年を上回った。「居酒屋」は店舗削減と客数減が続き、売上げは対前年比マイナスが続いている。
 ディナーレストラン業態は引き続き、繁華街立地の大型の店などが好調で客数、客単価が上昇し、売上げは前年比108.2%となった。
 喫茶業態は前半の天候不順が客足に影響したが、連休が天候に恵まれ秋のキャンペーンメニューの投入等により、売上げは前年を上回った。
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