2018.04.09(月)

8月4日は「栄養の日」、8月1日~7日は「栄養週間」

国民と管理栄養士•栄養士が栄養について一緒に考える 

現代日本の栄養問題「栄養障害の二重負荷」の解決に向け活動

  公益社団法人日本栄養士会(東京都港区、小松龍史代表理事会長)は、日本の栄養問題を「栄養障害の二重負荷(Double burden of malnutrition)」に特定、2018年「栄養の日•栄養週間」の期間中、“たのしく食べる、カラダよろこぶ”をキーメッセージに、その解決に向けて各種施策を実施する。

  栄養障害の二重負荷とは、1992年の国際栄養会議(International Conference of Nutrition)で発表された世界各国が直面する栄養問題だ。「過剰栄養」と「低栄養」が混在する状態を指し、近年日本もこの問題に直面している。
 過剰栄養とはエネルギーや糖質などの過剰状態のことであり、肥満や生活習慣病を引き起こす原因ともなる。逆に低栄養とはエネルギーやたんぱく質の不足状態であり、虚弱による筋力の低下や、免疫力の低下を引き起こす。
 これまで、過剰栄養による生活習慣病や低栄養による高齢者への介護予防についての認知度は高く、さまざまな対策が取られてきた。しかし近年では、若い女性のやせや妊産婦の低栄養が指摘されている。特に若い女性のやせは、骨粗しょう症や卵巣機能の低下、低出生体重児を出産するリスクが高くなることが分かってきたが、この問題への関心は低く、これまで具体的な対策は取られていない。   
 この栄養障害の二重負荷を解決するために、管理栄養士•栄養士が科学的根拠に基づく栄養情報を国民に発信し、率先して問題意識を啓発していくことが重要だと考えている。
 日本栄養士会では8月4日を「栄養の日」、8月1日~7日を「栄養週間」と制定、昨年からさまざまな活動に取り組んできた。2年目となる「栄養の日・栄養週間2018」では、栄養障害の二重負荷の解決を目指し活動する。
 7月2日(月)から8月31日(金)までの「栄養ワンダー2018」では、全国20万人を対象に管理栄養士・栄養士が全国約1,350カ所(予定)で栄養に関するイベントを実施する。さらに7月29日(日)には、「平成30年度全国栄養士大会」と併催し、糖尿病をテーマに市民公開講座を開催する。
 
「栄養の日•栄養週間2018」主なイベント•コンテンツ
栄養ワンダー2018 全国20万人を対象に「栄養の楽しみ方」をご提案!

  7月2日(月)から8月31日(金)の期間中、全国約1,350カ所(予定)で、管理栄養士•栄養士が「栄養の楽しみ方」をプレゼンテーションし、多くの方に栄養に親しんでもらうオリジナルイベントを開催する。会場では栄養を楽しむコツをまとめた「栄養ワンダーブック」の配布や、協賛企業による食品のサンプリングを行う。
 
市民公開講座 糖尿病に関する栄養の極意をお伝えする。

  厚生労働省が発表した「国民健康•栄養調査(平成28年)」で、糖尿病の可能性が強く疑われる方が約1000万人と推計された。今年はその糖尿病をテーマに市民公開講座を開催する。7月29日(日)パシフィコ横浜で開催決定、5月より申込受付を開する。 
 
スペシャルWebサイト レシピからイベントまで食と栄養の耳寄り情報を発信!

  多くの方に栄養へ興味を持っていただき、栄養の価値を知っていただくための「栄養の日•栄養週間」スペシャルWebサイトを開設する。特集記事などに加え、管理栄養士によるレシピ動画や、低栄養チェック/クイズなどのコンテンツを開設。栄養や食生活に関する情報を発信する。
 
84 Selection(栄養セレクション) 管理栄養士•栄養士らに贈る賞「84 Selection」を発表

  7月28日(土)に、管理栄養士•栄養士らに贈る賞「84 Selection(栄養セレクション)」を発表する。現代の栄養問題解決のための活動を通して日本中に元気を与えた管理栄養士•栄養士らを表彰し、業界の未来を担う人物を応援する。
  最新の詳細情報についは「栄養の日•栄養週間2018」スペシャルWebサイトに随時公開していく。現在ティザーサイトが公開中。6月中旬に本サイト公開予定だ。
https://www.nutas.jp/84/
 
                            「栄養の日•栄養週間」について
 わが国の食•栄養課題は、超高齢•少子社会を背景に、栄養障害の二重負荷(Double burden of malnutrition)状態が生じつつあり、地域や個人の単位で多様化している。また、今日の日本では、食に関するさまざまな情報があふれ、各種メディア、インターネットなどの偏った情報に苦慮する消費者は少なくない。
 日本栄養士会は、現代の多様化する食•栄養課題に対して、エビデンスに基づいた正しい情報を発信し、人々の適切な食生活の実現に努める。国民の健康•福祉の向上を図り、社会活動の充実に努める。食卓に笑顔があふれ、健全な心身を育み、そして一人一人が自己実現をかなえる、元気な未来の日本をつくる。
●「栄養の日•栄養週間 2017」の様子はこちらhttps://www.dietitian.or.jp/84/2017/12.html
 
<8月4日の由来>
 一般生活者に親しみをもっていただくことを目的とし、8(エイト)と4(よん)で、「えいよう」の日としている。7月31日栄養改善法公布、8月1日公益社団法人設立日、8月2日健康増進法公布など、栄養や日本栄養士会に関連する記念日が多数あることにも由来している。

<主催>公益社団法人日本栄養士会 47都道府県栄養士会
<共催>一般社団法人 全国栄養士養成施設協会(平成30年度全国栄養改善大会)
<特別協賛>(株)伊藤園、ゼスプリ インターナショナル ジャパン(株)、(株)明治、(株)ヤクルト本社、味の素(株)、栗田興産(株)(順不同)
 
                                  公益社団法人 日本栄養士会について
(公社)日本栄養士会は、栄養と食の専門職である管理栄養士•栄養士5万人により組織された職能団体。食の営みのよろこびの中、自己実現を求め、健やかによりよくともに生きるという人びとの願いに応えることを目的に、都道府県栄養士会と連携•協力して、さまざまな事業を行っていく。管理栄養士•栄養士は、栄養と食の専門職として、科学と専門的応用技術に基づく「栄養の指導」によって、人びとの健康を守り、向上させることを主な使命としており、健康づくりや生活習慣病の予防、重病化予防に取り組んでいる。
(公社)日本栄養士会では、適正な食生活を支援する制度の整備などに取り組むことを通じて、人びとの食環境の整備を推進するとともに、健康づくりに貢献する管理栄養士•栄養士の資質の向上を図るための生涯教育、地位•身分の向上やさらに国際貢献なども行っている。
日本栄養士会ホームページ https://www.dietitian.or.jp/
 
  この件の お問い合わせ先は公益社団法人 日本栄養士会企画広報室まで(東京都港区新橋5-13-5 新橋MCVビル6F  電話03-5425-6555(代)  E-mail kikaku-koho@dietitian.or.jp)。