2024.01.25(木) |
<外食市場12月の動向>
5類移行後初の年末は法人の
忘年会なども回復傾向
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一般社団法人日本フードサービス協会(略称JF=ジェフ本部東京都港区、近藤正樹会長)は協会
会員社を対象とした外食産業市場動向調査2023年12月度の集計結果をまとめた。「外食産業市場動向調査」は新規店も含めた「全店データ」を業界全体及び業態別に集計し、従来の前年同月比に加えて2019年同月比も算出し掲載している。
12月の全体概況は、コロナの「5類」移行後初めての年末となり、天候にも恵まれ、忘年会やクリスマス、帰省などで外食需要が好調に推移し、インバウンド需要も引き続き好調で、外食全体の売上げは前年比111.0%、19年比111.2%となった。特に4年ぶりにコロナによる行動制限のない忘年会シーズンを迎え、飲酒業態では法人宴会の回復が見られた。
業態別概況では、ファーストフード業態(FF)はFFは好調が継続し、売上げ109.5%、19年比では123.0%となった。「洋風」は期間限定品やクリスマス需要が好調で、売上げ109.7%となった。「和風」はテレビCMの効果もあり、季節限定メニューの売れ行き好調で、売上げ113.6%となった。
「麺類」は飲み会後の利用が増えたほか、保温を工夫した持ち帰り商品が好評で売上110.8%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、「回転寿司」でクリスマスや年末の持ち帰り需要や価格が高めの商品が堅調で、客単価が上昇し売上げ102.6%となった。「その他」は「アイスクリーム」の
クリスマス用アイスケーキが好調で、売上げ109.7%となった。
ファミリーレストラン業態(FR)は、FRの全体売上げは112.4%、19年比では103.7%となった。
節約志向により低価格商品に対する根強い需要がある一方で、年末年始には高価格のキャンペーン商品なども好調で「洋風」は売上げ112.0%。「和風」は宴会需要の回復もあり、売上げ113.8%。「中華」は持ち帰り需要の堅調とビール消費の増大で、売上げ113.1%。「焼き肉」は引き続き食べ放題業態が好調で忘年会需要の復活もあり、売上げは111.0%となった。
パブ•居酒屋業態は、飲酒業態は4年ぶりにコロナによる行動制限がない忘年会シーズンとなり大規模な宴会は少ないものの、中小規模宴会が増え、これまで戻りが鈍かった法人の忘年会も回復傾向となり、「パブ•居酒屋」の売上げは118.2%、19年比で69.1%となった。
ディナーレストラン業態は引き続きインバウンドの需要が旺盛で、法人宴会の回復もあり、売上げ113.9%、19年比95.0%となった。喫茶業態はオフィス街、商店街、および観光地の店舗が比較的好調で、アルコール類を提供する一部業態では、忘年会需要を取り込んで好調、客単価の上昇とも相まって売上げ113.3%、19年比100.9%となった。

この件のお問い合わせはJF事務局 松崎、亀島、石井まで(電話03-5403-1060)。