2024.03.25(月) |
<外食市場2月の動向>うるう年など
暦の影響を除くと勢いは横ばいだが、
コロナ禍からの持ち直し傾向は続く
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一般社団法人日本フードサービス協会(略称:JF 東京都港区、近藤正樹会長)は協会会員社を対象とした外食産業市場動向調査2023年2月度の集計結果をまとめた。「外食産業市場動向調査」は新規店も含めた「全店データ」を業界全体及び業態別に集計し、従来の前年同月比に加えて2019年同月比も算出し掲載している。
2月の外食売上げは、うるう年で営業日が1日増え、休祝日の連休が2回あったが、基本的には1月の傾向と大差なく、全体的にはコロナ禍からの持ち直し傾向が堅調に続いている。訪日外客数は、コロナ禍以降最多となるなど引き続きインバウンド需要が好調で、外食全体の売上げは前年比111.4%、19年比115.7%となった。
訪日外国人の高単価メニューの消費意欲は旺盛で、DRなどの売上げを押し上げる一方、お得なバリューの訴求による集客効果も大きく、引き続き外食消費の二極化が進んでいる。だが地方では深刻な人手不足で営業日数の削減を余儀なくされ、コロナ禍からの脱却の途中で厳しい経営環境に直面しているところもある。
業態別概況ではファーストフード業態(FF)は好調が継続し、売上げ110.7%、19年比売上げは128.7%となった。洋風はバリューキャンペーンや29日の肉の日キャンペーンなどが好調、売上げは108.0%。和風は新商品やアニメとのコラボ商品等が好調で、売上げ119.8%となった。
麺類は手頃な価格の業態が引き続き好調で115.4%。持ち帰り米飯/回転寿司は、回転寿司が東北の水産物とタイアップした高付加価値メニューと、お得メニューの併用などが奏功し、売上げは103.9%となった。その他はカレーのデリバリー価格の改定と客数増と、暖冬のアイスクリームの売れ行きが好調で、売上げは110.5%となった。
ファミリーレストラン業態(FR)の全体売上げは112.8%、19年比では売上げ106.5%。FRはお得なクーポンやセットメニューとその逆の高単価メニューがともに好調で、洋風売上げ112.5%。和風は各地の冬の特産品を使った季節限定メニューが売上げに貢献し112.2%。中華はお客様感謝キャンペ ーンや価格改定による客単価の上昇で、売上げ113.2%。焼き肉は引き続き食べ放題業態の好調と観光地のインバウンド増で、売上げは114.4%となった。
パブ•居酒屋業態は月前半は首都圏の降雪の影響などもあったが、後半には回復したところも多く、ターミナル駅周辺など人流の多い地域の店舗が好調で、パブ•居酒屋の売上げは110.8%、19年比で71.6%となった。
ディナーレストラン業態は、インバウンドの需要増が全般的に他業態よりも顕著で、売上げは111.8%、19年比では99.5%となった。 喫茶業態はうるう年で営業日が1日多く、また価格改定と客足の回復で、売上げは112.1%、19年比では104.3%となっ た。

この件のお問い合わせはJF事務局の松崎、亀島、石井まで(電話:03-5403-1060)。