2024.11.25(月)

<外食市場10月の動向>
キャンペーンやインバウンド需要の
好調もあり、売上堅調に


   一般社団法人日本フードサービス協会(略称JF=ジェフ 本部東京都港区 久志本京子会長)は協会会員社を対象とした外食産業市場動向調査2024年10月度の集計結果をまとめた。「外食産業市場動向調査」は新規店も含めた「全店データ」を業界全体及び業態別に集計している。なお2019年同月比につきましては、新型コロナの5類移行から満1年が経過したため、2024年5月度を以て掲載を終了した。
    本年10月の全体概況は、前年に比べ日曜日が少ない曜日回りとなり、業態によっては客数などに影響が出た。しかし、各種販促キャンペーンの堅調に加え、まだ気温の高い日があり、依然夏向けの商品も堅調であったことや、また月間の 訪日外客数が過去最高を記録したことなどから、外食全体の売上げは前年比106.1%となった。なお依然としてコメをはじめ原材料費の高騰も続いており、経営の圧迫要因となっている。
   業態別概況ではファーストフード業態のFFは前年対比の売上106.6%となった。洋風は期間限定の季節メニューや、ゲーム業界とのコラボ企画が好評で、売上げは104.3%となった。和風はCMによる訴求や値引きキャンペーンで集客し、売上げ112.2%となった。
   麺類は郊外ロードサイド店舗の拡充や、高温傾向により冷たいメニューが堅調、観光地での訪日外客の賑わいもあり、売上げは112.1%。持ち帰り米飯/回転寿司は、休日数が少なかったことなどによる客数減もあったが、売上げは100.4%となった。その他は「ア イスクリーム」「ドーナツ」がハロウィーンのキャンペーンで売上げを伸ばし、前年比106.6%となった。
   ファミリーレストラン業態のFRは全体売上げ105.7%となった。洋風は月初及び月末の悪天候がやや影響したところもあったが、クーポンや期間限定のデザートなどの好評もあり、売上げは106.7%となった。和風は高温で鍋メニューが振るわなかったものの、秋メニューのフェアが奏功したことなどから、売上げは106.5%となった。
   中華は特産食材のキャンペーンが奏功し、また創業記念クーポンにより集客したところがあり、売上げ103.8%。焼き肉は休日が一日少ないことの影響で、客数に影響があったものの、価格改定とキャンペーンの効果により、売上げは102.7%となった。
   パブ・居酒屋業態のパブ•居酒屋は、ビジネス街立地の店での休前日の好調に加え、インバウンドの集客が増え、売上堅調。高温傾向により日本酒の熱燗などは振るわなかったが、ビールの売れ行きが堅調で、売上げ104.6%となった。
   ディナーレストラン業態は休日が少ないことなどで客数に影響があったところが一部あったがインバウンド需要の好調が続き、売上げは101.3%となった。喫茶業態は10月に入っても続く高温傾向により、冷たい飲み物が好調、テラス席の需要もあり、前年比107.6%となった。

   この件のお問い合わせはJF事務局の松崎、亀島、石井まで(電話03-5403-1060)。