2024.12.25(水)

<外食市場11月の動向>
各種キャンペーンの好調のほか
宴会の需要も緩やかに回復


   11月の全体概況は、FFやFRを中心に各社キャンペーンの好調や、引き続き好調な訪日外客数にも支えられ、外食需要は堅調、外食全体の売上は110.5%となった。ようやく気温が下がったことで鍋など温かいメニューの注文も増え、また飲酒業態は休前日の多い曜日周りがプラスとなったほか、宴会需要が好調で、大きめの宴会の件数も緩やかに回復している。 
   業態別概況では、ファーストフード業態のFFは前年対比の売上げが111.2%となった。「洋風」はリニューアル商品の好評や、11月29日の「いい肉の日」や、月末のブラックフライデーのクーポンが好調で、売上げは110.8%となった。「和風」は季節の定番メニューや高単価好調で客単価上昇、売上げは112.6%となった。
   「麺類」は気温が低下し温かい季節メニューが好評だったことや、アルコール類も好調で、売上げは118.3%となった。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、価格改定などの客単価上昇もあり、売上げは104.1%となった。「その他」は「カレー」でSNS映えを意識した高単価商品が好評、「アイスクリーム」ではキャラクターとのコラボキャンペーンにより売上げ前年比110.2%となった。
   ファミリーレストラン業態のFRは、全体売上げが110.7%となった。「洋風」は高単価のコースメニューの導入で客単価上昇したところがある一方、価格を抑えた業態も引き続き好調で、売上げ前年比111.2%となった。「和風」は鍋料理など温かいものが売れ始め、また宴会需要も増えて、売上げは112.0%。
   「中華」は海鮮フェアが好調だったところや、継続した各種キャンペーンの好調などで、売上げ111.0%。「焼き肉」は消費者が価格に敏感な傾向を反映してか、割引セールが好評なところもあり、売上げは106.5%となった。
   パブ•居酒屋業態では、「パブ・居酒屋」は忘年会シーズンに向けて月後半を中心に宴会需要が好調、件数も増えたほか徐々に宴会の規模も大きくなってきているほか、インバウンド需要が好調なところや、休前日の多い曜日周りもあり、売上げ106.9%となった。
   ディナーレストラン業態は、引き続き堅調なインバウンド需要をはじめ、コロナ禍前には及ばないものの、夜間の宴会需要も少しずつ回復しており、売上げは106.3%となった。喫茶業態は、これまでの断続的な価格改定も消費者に受け入れられ、客数、客単価とも上がり、またアルコール類を提供するところは予約が好調なところもあり、売上げは前年比108.3%となった。