2019.04.15(月)

百年の歳月を経て復活、月桂冠の酒蔵で

採取された伝統の酵母使い醸造

「伝匠月桂冠 百年酵母仕込み」を限定発売

   月桂冠(株)(本社京都市伏見区、大倉治彦社長)は、「伝匠月桂冠 百年酵母仕込み 純米吟醸」(720mL瓶)を、4月15日から3,000本、チルド(保冷)流通により限定発売する(飲食店関係や百貨店、インターネット通販など一部の販路に限定)。
   1912(明治45)年に月桂冠の酒蔵で新酒モロミから採取された酵母を用いて醸造、百年の歳月を経て復活させた日本酒だ。月桂冠の「百年酵母」、京都府限定栽培かつ府内酒造メーカー限定使用の酒造好適米「祝」、京都•伏見の名水「伏水(ふしみず)」を用い、月桂冠の造り手による匠の技で醸造、京都産としての個性”テロワール”を凝縮した純米吟醸酒だ。
   発売日の4月15日からはブランドサイトを公開し、伝統の「百年酵母」や京都の米、水、醸造技術を駆使して醸した本商品の魅力を紹介している(http://www.gekkeikan.co.jp/products/densho_k2/)。


   今回使用した酵母(右画像)は、明治期に当時の大蔵省醸造試験所が、全国の銘醸蔵の酒モロミから採取した酵母の一つだ。月桂冠の酒蔵で1912(明治45)年に採取されたこの酵母は、「きょうかい2号酵母」として、1917(大正6)年から1939(昭和14)年の間、日本醸造協会から頒布され、業界全体で酒造りに使用されていた。
   その酵母を頒布開始から100年の歳月を経て復活させ醸造、「伝匠月桂冠 百年酵母仕込み 純米吟醸」として商品化したものだ。「きょうかい2号酵母」について、1925(大正14)年の『日本醸造協会雑誌』には、「林檎のやうな芳香を放ち」「酸の生成量及びアミノ酸の生成量は極めて少ない」と評されており、香りが良好で雑味の少ない良酒を醸す酵母であると当時から認識されていた。
<味わいてん食とのマリアージュ>
   「伝匠月桂冠 百年酵母仕込み 純米吟醸」は、「百年酵母」を用いて36日をかけ低温でじっくり醸すことにより、りんごやアプリコット、パインを思わせる甘酸っぱい香りと、やさしい甘みとほどよい酸味が調和するジューシーなテイストを実現した。
   この香味を保持するために、割水を行わない原酒タイプとし、充填時に火入れをしない生詰めで製造している。フルーツトマトやいちご、スイカに匹敵するエキス分(糖度)で濃醇甘口の酒質ながら、あと味はさっぱりしている。ローストビーフ、白身魚のカルパッチョ、ピザやパスタといった洋食ともよく合い、バニラアイスなどの食後のデザートとも好相性だ。
<パッケージ>
    黒色のびんと王冠を用いた。ラベルは日本の伝統色であり、京都の歴史を連想させる「朱色」をベースに、京都•伏見の地で1637(寛永14)年の創業以来、受け継いできた月桂冠の酒造りの伝統を表現している。篆書でデザインした「月」「桂」「冠」の文字を、朱と赤の市松模様に配し、「伝匠」の筆文字や「百年酵母仕込み」「純米吟醸」の文字を白抜きで表示している。
<「伝匠(でんしょう)月桂冠」>
   「伝匠月桂冠」は「日本酒本来の魅力を後世に伝えたい」という想いを込め、月桂冠の造り手が、長年の経験と高い技術を結集させて醸したシリーズで「大吟醸酒」と「純米吟醸酒」の2アイテム(いずれも1.8L)を発売しており、日本酒本来の深い味わいと、匠の熱い想いを感じていただける逸品だ。今回「伝匠月桂冠」シリーズのブランドを冠して「伝匠月桂冠 百年酵母仕込み 純米吟醸」を発売する。
 
<商品概要>
商品名:伝匠月桂冠 百年酵母仕込み 純米吟醸
容量・容器:720mLびん
参考小売価格:2,500円(消費税別)
アルコール度数:15度
テイスト:甘辛=甘口、濃淡=濃醇
販売期間:2019年4月15日~
販売形態:飲食店、百貨店、インターネット通販など一部の販路に限定
販売本数:3,000本限定
ブランドサイト:http://www.gekkeikan.co.jp/products/densho_k2/
 
   この件のお問い合わせは月桂冠(株) お客様相談室まで(➿0120-623-561<9時~17時、平日のみ>)。